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「来月の同窓会?

行くよ、勿論。

丁度仕事も早く終わるし」



何でもない事のように言えば、電話の奥で大きなため息をつかれた。



「あのねぇ、アンタホントに分かってんの!?

同窓会に行くって事は、その分男と接する機会も多いって事よ!?」



電話の相手、中学時代からの親友である九十九藍那ツクモアイナは言葉こそきついものの、またため息をついて



「仕方ないわね。

私も行くわ」



「えっ、でも藍那同窓会には行かないってさっき…」

「アンタ1人で行かせられる訳ないでしょ馬鹿!!」

「馬鹿って…」



思わず苦笑する。



「でもありがと藍那。

藍那がいてくれたら心強いよー」

「何でアンタそんな呑気なのよ…」

「頼り甲斐のある友人がいるからね!!」

「行くの止めようかしら」

「ごめんなさい!!

でも何が悪かったの今!?」

「アンタのドヤ顔がイラッときた」

「何で分かったの!?」

「してたのね」



藍那とこんな会話をするのも、実に半年ぶりだ。

当日、会場になる居酒屋の前で待ち合わせの約束をして電話を切った。



「大丈夫、大丈夫」



そう、自分に言い聞かせる。

彼女は、「男」というものに苦手意識を持っていた。



「藍那がいてくれるから、きっと大丈夫」



七海遥香ナナミハルカ25歳社会人。

彼女の春は、まだ訪れない。




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