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最初の異変
「えー、みなさんお疲れ様でした。みんなの頑張りのおかげで、二位という素晴らしい結果がもらえて
、本当に先生は嬉しいです!」
わー!だの、きゃー!だの楽しい雰囲気が教室中に広がっていた。
このクラスは特に苛めもなく、みんな明るく人の気持ちをちゃんと理解している連中だと思う。
男子も女子も気を使うことなく自然に接している。
にぎやかなのは、とてもいいことだ。
・・・・・本当に?
あれ・・・、このクラスってこんなに静かだっただろうか・・・?
いや、そんなわけないか。
「先生? どうかしましたか?」
「あ、いや何でもないよ」
ちょっと疲れているのだろう。
「あ、先生! 今日、高野先生いらしてたんですよ!」
「そうか、みんなに会えるの楽しみって言ってたからなぁ」
「高野先生、奥さんって感じがしてた」
「先生の奥さんだからねぇ」
そこまではよかった。
「どうやってプロポーズしたんですかぁ?」
「あぁ、プロポーズは・・・・プロポーズ・・・?」
あれ、プロポーズした覚えがない。
いや、こんな大切なこと忘れてたまるものか!
そもそも、俺らどうやって、結婚したんだっけ・・・?