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人生をやり直しますか? 〜YES or NO〜  作者: 相賜 奏合


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[3]

無事に家へと帰ってきて、冷房の効いたリビングで、真子はソファーに深く身を沈め、寛いでいた。


「もーぅ、帰ってくるなら、ちゃんと連絡してきなさいよー、ビックリするじゃなーい」

冷えた麦茶をトレイに乗せて母が入ってくる。


「タッタラー♪ 大成功ーっ」

真子の間抜けさに母はため息をつきながらソファーに腰掛ける。


「でっ? 修行の成果はどうだったの?」

「うん、色々とあって時間かかったけどバッチリだよ」

麦茶を飲みながら答える。


母は恐る恐る尋ねる。

「今も心の声・・聞こえてるの?」

「んー? 今は聞こえなーい、オフモードにしてるからねー」


真子の言葉を聞いて、母は安堵したように息をつく。

「そっかー」


「もーっ、めちゃ大変だったよー、あの住職、超スパルタだったよ・・思い出しただけでも寒気がする・・・・」


約2年半離れていたが、あの頃と変わっていない真子を見てクスクスと母が笑っていた。


そんな母の笑顔を見て、真子は改めて穏やかな場所に帰ってきたことを実感する。


修行は本当に厳しかった。


一つ目は、

完全な無音と暗闇の中で、何日も座り続ける修行。

外からの刺激を断ち切り、聞こえてくる無数の心の声を、ただ流すだけ。

反応した瞬間、やり直しだった。


二つ目は、

街中に立たされ、能力を使うことを禁じられる修行。

怒りも悲しみも、欲も不安も、すべてが押し寄せてくる中で、

「聞かない」ことを選び続けなければならなかった。


三つ目は、

自分自身の心の声と向き合う修行。

他人ではなく、自分の奥底から聞こえてくる声を、

逃げずに最後まで聞き切る――

これが一番、心を削られた。


etc・・etc・・


しかし、あの修行のおかげで心の声を聞く能力もオン、オフ、の切り替えが出来るようになったし、新たな能力にも目覚めることができた。

悪いことばかりではない。


麦茶を再び口に含み、今は穏やかな時間を、母と共に過ごしていた。

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