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『妖転覇道(ようてんはどう)』  作者: パーカー
第二章 関東霊都編

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第二十四話 雷都の軍神(茨城 前編)

千葉で地獄の腕が顕現。

列島接続統合を使ったことで、悠真の存在はさらに大きくなりました。

次は茨城。

ここは“古い神格”の地。

妖怪ではなく――神に近い存在が動きます。

それではどうぞ。

関東平野の北東。

 空が広い。

 風が強い。

「……空気が違うな」

 東京や横浜の重さとは別の緊張感。

 張り詰めた、鋭い気。

 遠くに見える大鳥居。

鹿島神宮

 深い森。

 古い霊脈。

 重い、重すぎる神威。

「ここは神域だ」

 九尾が低く言う。

「妖怪の流儀は通じぬ」

 参道を進む。

 砂利を踏む音だけが響く。

 だが。

 地面の奥で、何かが動いている。

「……地下だ」

 天狗が告げる。

 地脈が波打っている。

 千葉で切った地獄の糸。

 それが地中を伝い、ここへ流れ込んでいる。

「神を媒介にする気か」

 ぬらりひょんが呟く。

 その瞬間。

 空が曇る。

 雷鳴が轟く。

 森の中央、拝殿前に現れた影。

 鎧姿。

 巨大な刀。

 瞳に雷光。

武甕槌神

 軍神。

 雷神。

 剣の神。

「……人の王か」

 声は低く、響く。

 雷が枝を焦がす。

「霊脈を束ねる者」

 俺は静かに頭を下げる。

「敵意はない」

「だが均衡を弄る」

 雷が落ちる。

 地面が裂ける。

 仲間たちが身構える。

「地獄の気配を呼び込んだな」

 胸が締め付けられる。

 確かに。

 俺が列島接続を使ったことで、

 地獄の本体は“認識”した。

「意図したわけじゃない」

「結果がすべて」

 軍神の刀が持ち上がる。

 空が裂けるような圧。

「力を束ねるならば、背負え」

 雷光が一直線に落ちる。

 九尾が炎で迎撃。

 だが炎が割れる。

「主、これは主級ではない」

「分かってる!」

 なまはげが鬼気で踏み込む。

 だが刀の一振りで吹き飛ばされる。

 天狗の風も、雪女の氷も、軽く弾かれる。

「神格か……!」

 ヒグマが唸る。

 軍神の瞳が俺を射抜く。

「霊王を名乗るならば、証明せよ」

 大地が震える。

 地下の霊脈が暴れる。

 地獄の糸が再びうごめく。

 軍神は操られていない。

 だが――

 地獄が“干渉しようとしている”。

「試練か」

 九尾が低く笑う。

「よい」

 俺は一歩前に出る。

「戦う」

 神に認められなければ、

 列島は守れない。

 雷鳴が轟く。

 茨城決戦、開幕。

第二十四話でした。

茨城は“妖怪”ではなく

神格・武甕槌神。

ここでスケールがさらに一段上がります。

今回のポイント:

・地獄が神格へ干渉を試みている

・主人公が“神に試される”段階へ

・関東編の中間ボス級バトル

次回は茨城後編。

神との決着。

そして――

管理局が再び動きます。

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