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第42話 上には上がいる

 突如として現れた光一を見て、ナキウたちは総毛立つ。好戦的な雰囲気を隠そうともせず、口元にニヤニヤと笑みを浮かべ、光一を取り囲む。




〈待て!〉




 脳内に響くような声が、光一に襲いかかろうとするナキウを制止する。




〈あ、あなたは……!〉




 リュウコの脳裏に、記憶が蘇る。同時に、弟妹たちの顔も浮かんでくる。ほんの数ヶ月程度の期間なのに、いやに懐かしく思える。




〈あなたも来てくれたのか。嬉しいぞ〉




 リュウコの言葉に、光一は眉を顰める。




「誰だ? ナキウに知り合いはいないけど」


〈私だ。あなたが助けてくれたナキウたちの姉だ〉


「助けた? 殺したことは山ほどあるが、助けたなんて……。……あ、オリオス連峰の連中?」


〈そうだ。あの後、逸れてしまったけど。心配かけたか?〉




 リュウコは少ししゅんと落ち込んだ様子を見せる。


 しかし、光一は悪びれもせずに答える。




「逸れたって言うか、俺が飛ばしたんだよ」


〈……え?〉


「あの辺りを縄張りにしている魔獣の怒りを買わないようにしていただけで、ナキウなんか助けるわけないだろ」


〈え……え……? そ……そんな……〉


「それなのに、ついて来るからウザくなってきてさ、ポーンと『回廊』でどこかにとんでもらったんだ」


〈……そのせいで……私たちがどれほど酷い目に遭ったと思う……?〉


「知らん。どうでもいい」


〈お前ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!〉




 絶叫に等しい叫び声を上げつつ、リュウコが光一に突撃する。後に続くように、他のナキウたちも突撃してくる。


 光一は迎撃の姿勢を取り、剣を上段に構える。


 リュウコが拳を繰り出すのと、光一が剣を振り下ろすのは同時のタイミング。




「ッグ!」




 リュウコの拳が光一の顔面を殴り飛ばす。城塞都市の城壁を破壊する威力のパンチが光一の顔面にクリーンヒットし、後方のナキウたちの群れに衝突した。


 そのまま、光一の両腕を二匹のナキウが掴んで拘束する。突撃してきたリュウコは、その突撃の勢いも乗せたパンチを光一の顔面や身体に撃ち込む。




〈ふざけるな! ふざけるな! あんな酷い目にあって……!〉




 リュウコのパンチは止まることなく、光一の身体を打ちつける。




〈弟なんてオチ◯チンを千切られたんだぞ!〉


「だから何だ? 俺には関係ない」




 数十発と殴りつけたにも関わらず、光一の声には寸分の乱れは無い。仮にも、城壁を破壊したパンチであるにも関わらず、光一は平気そうにしている。


 逆に、リュウコの方が疲れを見せている。手加減せずにパンチを繰り出しているのだから、疲れるのは仕方ない。




〈効いていないのか……?〉




 光一の不気味な様子に、リュウコは数歩後退る。




「不思議か? ほれ、よく見てみろ」




 光一が言うのとほぼ同時に、光一の姿がグニャリと歪む。




「フゴ?」


「ビキ!」




 光一の両腕を掴んでいたナキウは思わず、その両腕を離してしまう。


 ドサッと音を立て、ボロボロになったナキウが地面に倒れ込んだ。




〈な!? なに!?〉


「何を驚いているんだ? お前が殴り殺したんだろう?」




 隣から光一の声がして、リュウコは飛び退く。




〈いつの間に入れ替わったんだ!〉


「入れ替わってなんかねーよ。俺は、ずっとここにいたぜ?」


〈この…………!〉




 リュウコは拳を握り直し、光一に突進して殴り飛ばす。


 しかし、今度は光一も殴り返してきた。拘束されていないのだから、反撃もされるだろう。


 想像以上に強い反撃に、リュウコの口の端から血が流れてくる。


 その血を拭い、リュウコは光一との殴り合いに気合を入れる。






「プ……プコォ?」


「ピコ! ピコピコ!」


「ポコォォォォォォォ!」




 ナキウの幼体たちは困惑している。


 何せ、周囲の成体や、崇拝しているリュウコが乱闘を始めたのだから。


 乱闘を止めさせようと声をかけるが、誰も聞く耳を持たない。聞こうとさえしない。


 それでも、大きな声を出そうとしたら、




「無駄だよ。あいつらにお前らの声は届かないぞ」




 空から光一が降りてきた。




「プ! プコォ!」


「ピコピコ? ピコ!」


「ポコポコ……ポコォ!」




 光一に対して、どこか呆れたような態度を取りつつ、幼体たちは拳を作り、光一に向かって突撃する。「同族補強」によって強化されたことで、気が大きくなっているのだろう。


 その速度は、「同族補強」による強化のおかげか、通常のナキウの幼体よりも速い。


 しかし、人間目線では十分に「鈍足」と呼べる程度のものだ。




「そりゃ」




 気の抜けた光一の掛け声と共に繰り出された蹴りは、先頭を走っていた幼体の頭に命中する。プチュッと音がして、目玉が潰れた。無駄に目玉が大きいために、頭に攻撃が当たればほぼ確実に眼球がダメージを受けてしまう。




「ピギャァァァァァァァァァァァァ!」




 悲鳴を上げる幼体に歩み寄り、残る眼球も踏み潰す。




「ビギィィィィィィィィィィィィィ!」




 両目を失って、その痛みで地面を転がる幼体を見て、先程まで勢いよく突進していた幼体たちはその勢いを失っていく。


 いくら「同族補強」で強化されていても、幼体では然程恩恵は無い。成体で、ようやくまともな能力値になるのだから。


 視界を失い、痛みに苦しみながらも、手を伸ばして仲間を求める。地面の上に手を這わせ、




「プコォ? プコプコ? プコー?」




 仲間の位置を探り出そうとする。


 その手を、光一が踏み潰した。




「ブキャァァァァァァァァァァァァァ!」




 泣き叫ぶ幼体の様子を気にすることなく、光一は這いつくばっている幼体の足を踏み潰す。足で幼体を転がし、仰向けにすると、股間のイチモツを踏み潰す。残った片方の手も踏み潰し、連続する痛みに泣き声も出せなくなった幼体を持ち上げて、他の幼体に見せつける。




「ビ……ビギィ……ビギィ……」




 幼体たちからは、既に争う意志が消え失せており、逃げ腰になる。




「ほれ」




 逃げ腰になっている幼体たちに向かって、ボロボロになった幼体を投げ捨てる。


 幼体たちは、何とかボロボロの幼体を連れて行こうとして、ダメージを受けていない足を掴んで引き摺ろうとする。





「フゴ?」




 一匹の成体が、ふと視線を逸らすと、幼体を連れ去ろうとする光一の姿が見える。その幼体は、手も股間も片方の足も酷く痛めつけられていて、グッタリとしている。


 いつの間に、成体に囲まれた乱戦状態の中から、光一は抜け出したのだろう。


 そう疑問を持つが、何よりも幼体を助けるのが先だ。




「フゴ! フゴフゴ!」




 近くにいた仲間に声をかけ、幼体を引き摺る光一に向かって走り出す。




「ビキ?」




 呼び掛けられた成体が振り向くと、幼体の群れに向かって光一が突進している。




「ビキィィィ!?」




 取り囲んでいるはずの光一がいつの間に、と疑問を持つが、兎に角、光一を止めなければ幼体が危険に晒される。


 急いで光一の後を追い始める。


 他の成体もこの騒ぎに気が付いて、そちらを見ると、光一が幼体に向かって走っている。その肩を掴んで、振り向かせると同時に殴り飛ばす。


 幼体を助けようと走り出したら、肩を掴まれ、振り向くとそこに光一がおり、いきなり殴りつけてくる。




「ブギィ!?」




 いつの間に入れ替わった、そう思いつつも、反撃する。




〈どうしたんだ、お前たち! 何故、仲間割れしている!〉




 リュウコは光一と交戦しながらも、仲間割れを始めた成体たちに声をかける。


 しかし、誰一人としてリュウコの言葉に耳を貸さない。目の前にいる仲間に敵意のある目を向け、力一杯に殴りつけている。




「余所見している場合か?」




 光一に殴られ、リュウコは目の前の敵に集中する。





 目下の景色に、光一は呆れたように溜息を吐く。こうまで簡単に事が進むと、張り合いが無くなる。退屈しのぎに幼体を痛めつけ、混乱を更に拡大させたが、無様なものは無様なまま。


 むしろ、これは空を飛ぶ修行なのだと思うことにする。その第一歩として、「宙に浮く」ことに集中する。ナキウを浮かせて拘束した時から、自分も飛べる可能性を考えていた。


 宙に浮いているだけでも、それなりに多量の魔力を消費する。慣れると、消費量は少しは減るのだろうか。


 そう考えていると、警鐘を鳴らすように「察知」スキルが危険を知らせてくる。同時に、この辺りに張っていた風の結界に、とんでもなく大きな存在感が衝突する。




「……………ッ!?」




 余りの恐ろしさに、光一は声を発することもできない。


 視界に入ったその「大きな存在感」は、光一にとっては想定外の存在だ。ここにいるはずが無い。


 巨大な虎のように見える、見るからに獰猛な魔獣。魔獣の中でも一際強大な力を持ち、一頭だけでも一軍を滅ぼす。そんな魔獣が群れを成して生活しており、縄張りの中で勝手なことをする者には容赦しない。群れを率いる長やその補佐役にもなれば、ルビエラやシルネイアをも超える力を持つようになる。唯一、ルビエラとシルネイアが敵対することだけは避ける存在。


 光一が住んでいたタカラベ村では「山の獣」と呼ぶ最上級の魔獣。


 光一は「隠遁」を発動させ、息を押し殺し、風の障壁を纏う。可能な限り、存在感を消す。


 しかし、「山の獣」は辺りを見渡し、グンと頭を上げ、光一を見つめる。




(……………姿は見えないはず…………!)




 その考えを否定するかのように、「山の獣」は口を開く。




「なかなか見事な隠蔽術だな。ソコにいるのだろう? ほんの微かに魔力を感じる。群れの下っ端ならば誤魔化せるのだろうが、舎弟頭の俺は誤魔化せんよ」


「…………ッ!」


「来い」


「…………!」


「少なくとも、お前を害することはせんよ」




 光一は未だに不安定な空中機動で動いてみるけれど、「舎弟頭」という「山の獣」の視線は外れない。


 逃げられない。


 意を決して、光一は「隠遁」を解除し、「山の獣」の目の前に降りた。


 光一の姿を見た「山の獣」は、意外そうに目を見開く。何となく、猫科の動物のような顔立ちだが、受ける迫力は桁違いだ。




「その顔立ち、ルビエラの姐さんに似ている。親類か?」


「ルビエラは母親だ」


「倅か! なるほど、道理で似ているわけだ」


「あなたは『山の獣』ですね?」


「特に決められた名称は無い。麓の村の連中はそう呼ぶがな。まあ、下手な呼び名で無ければ好きにしろ」


「タカラベ村は『人間領』の端だ。ここからも随分も遠いはず。何故、ここへ?」




 光一の問いかけに、「山の獣」は少しばかり表情を曇らせる。面倒臭いとでも言わんばかりだ。




「縄張り内のナキウ共が騒いでいてな。探ってみれば『同族招集』が掛けられている。それに対して『オヤジ』や『カシラ』がキレてな。それを宥めるために、『カシラ補佐』に命じられて来たってわけだ」


「『オヤジ』? 『カシラ』?」


「ん? あぁ、『オヤジ』は群れの長だ。『カシラ』は次期の長のことだ。『カシラ補佐』はそのままの意味だ。要は、俺の上司だ」


「な、なるほど」


「この『同族招集』を発動させた張本人の首を持って帰って来いってな」




 そう言って、「山の獣」は乱闘に興じているナキウたちを睥睨する。口振りからして「舎弟頭」というのは中間管理職みたいな立場のようだ。それでも、この個体は全高三メートルを超える。四本の足はどれも光一よりも太い。軽く力を入れるだけで、光一を踏み潰せるだろう。




「この騒ぎはお前が起こしたのか?」


「俺のスキル『幻術』を使った。一定範囲に、俺の任意の幻覚を発生させる。この範囲内にいる限り、幻覚と本物の見分けはつかない」


「なるほどなぁ。厄介なスキルだな。お前の名は?」


「光一といいます」


「ふむ、ルビエラの倅の光一。面白いものを見つけた。『オヤジ』や『カシラ』への土産話になりそうだ」




 グッと屈んだ「山の獣」は目線の高さを光一に合わせ、




「取引しないか? 光一」


「取引?」


「俺はな、とりあえず、あの奇妙なナキウの首が欲しい。持って帰らんと怒られるからのぉ」


「べ、別にいいですよ」


「良いのか?」


「俺は要らないから」


「ふむ」




 座り込んだ「山の獣」は、前脚で器用に顎の辺りを掻く。




「タダで貰えるとは思っとらんかったから『取引』と言ったが、タダで貰うのも具合が悪い」




 そう言うと、「山の獣」は「回廊」を開いて前脚を突っ込む。そこから、黒く輝く鎧一式と盾と剣を取り出した。




「随分と昔に、喧嘩を吹っ掛けてきた冒険者を返り討ちにした際に、戦利品として剥ぎ取ったものだ。麓の村の連中に手入れさせたから、状態は悪くない筈だ。コレと交換ということにしよう」


「これと?」




 光一が武装一式に目をやると、素人目線だが、かなり高価な武装だと分かる。試しに「察知」スキルで探ってみると、把握しきれないほどの付与効果がかけられている。単純な性能だけでも、相当に高レベルの品だ。




「い、いいのか? かなり高価な代物じゃないか……?」


「構わん。人間用の武装なんぞ、俺には使えんからな」




 そう言われて、光一は鎧に手を伸ばし、指先が鎧に触れる。金属特有の冷たさを感じた瞬間に、鎧が各パーツに分解され、光一の体を覆っていく。サイズを自動で調整する機能でもあるのか、光一の体にピッタリと装備される。左側の腰には剣が、左手には盾が装備されている。


 自動で装備できたことに驚いたが、それ以上に重量に驚いた。見た目よりも遥かに軽い。羽根のようにとまではいかないが、身動きする上で気にならない程度に軽い。


 その様子を見て、「山の獣」は言う。




「では、約束通り、アレの首は貰って行くぞ」




 その言葉通り、「山の獣」はリュウコへと近付く。


 もう「幻術」は必要無いと判断した光一によって、「幻術」は解除され、全ての幻覚は消え去る。




〈な、何!?〉


「ブ!? ブギィ!?」


「フゴフゴ! フゴォ!?」


「ボゴォ! ボコボコ!?」




 それまで、相対する者を「光一」だと思っていたナキウだったが、「幻術」が解かれたことで、「光一」の正体を知る。


 勿論、それらは仲間であるはずのナキウたちだ。中には、幼体を組み伏せて殴りつけていた個体もいる。その幼体は血溜まりになって死んでいる。成体の中にも、多数の死者がいる。


 リュウコの周辺には、リュウコに殴り殺された通常のナキウが成体も幼体も含めて、山のように積み上がっている。




「哀れだな。『冥王』の欠片なんぞを埋め込まれたばかりに」


〈誰だお前は!?〉


「知らずともよい。死ね」


〈ふざけ〉




 全てを言い切る前に、リュウコの首は「山の獣」に圧し折られた。そのまま、首を引き千切られる。


 リュウコの首を眺め、死んでいることを確認した「山の獣」は、首を持ち帰ろうとする。その寸前に、リュウコの額から赤い光が飛び出す。




「プッ」




 赤い光は「山の獣」に向かって行くが、「山の獣」が軽く吹き出した吐息に押し返され、地面に墜落する。ガラス細工が割れるような甲高い音が響き渡り、赤い光は消滅した。




「今のは……」


「『冥王』の欠片よ。俺を乗っ取るつもりだったのか。本体ならばいざ知らず、本体から削り取られた欠片なんぞで無理な話よ」


「じゃぁ、もう、欠片は」


「無い。元より不安定な欠片故、宿主無しに存在を維持できぬ。何にせよ、俺は目的を達したのでな、帰る」


「鎧、ありがとうございます」


「ふむ。それを使いこなせるように精進するがいい。魔術が込められた鎧は纏うだけでは無意味だからな」


「はい!」




 光一の返事を聞き、「山の獣」は帰っていった。去りゆく姿を視認できず、「察知」でも消えたと思うほどに、その速度は圧倒的なものだった。




「フ、フゴォ……」


「ビキ、ビキィィィ……」




 ナキウの嘆くような声が聞こえ、振り向いてみると、仲間の遺体を前に、涙を流す生き残りのナキウたちがいた。自分たちが仲間を殺した現実を受け止めきれていないようだ。




「ビギィィィィィィィィィィィィィ」


「ボゴォォォォォォォォォォォォォ」




 幼体を「光一」だと思い込んでいた成体たちに至っては、天を仰ぐようにして、滝のように涙を流して、その死を悼んでいる。全ての幼体が殴り潰されており、生き残っている幼体は一匹もいない。


 光一は、そんなナキウたちを見て、新しく手に入れた剣の切れ味を試すチャンスだと思った。


 真っ黒な鞘から、漆黒の刀身の剣を引き抜く。何やら、黒い魔力を纏っている。


 光一は手近なナキウへと歩み寄り、剣を構えて、横薙ぎに剣を振った。


 漆黒の刀身から、漆黒の斬撃が射出され、軌道上にいる全てのナキウを斬り裂いた。




「……! 凄え……! けど!」




 光一はゼエゼエと息を切らす。一撃だけで、かなりの魔力を消費した。空中に浮く修行をしていたことで半分以上の魔力を消費していたこともあって、魔力がガス欠状態になる。


 この時、遠くから近付いてくる軍勢の足音が聞こえてきた。恐らくは、リュウコを討つべく出陣してきた魔軍だろう。




「や、ヤバい……!」




 実は、黙って城から抜け出してきている光一は、ここにいることがバレると非常にマズい。


 特に、ルビエラにバレると、とても怒られそうだ。「回廊」を安易に使うなと釘を刺していたシルネイアにも怒られるかもしれない。


 逃げなければと思うが、気持ちばかりが焦ってしまい、肝心の体が微々たる動きしかできない。


 先ほどの一撃、残存していた魔力だけでは足りなかったようで、体力もかなり消耗してしまっている。息切れが激しいのも、体力の消耗が激しいことを示している。




「まさか、光一くん!?」




 そのため、呆気なく、魔軍を率いている魔王に発見されたのだった。

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