ジョシュア・レディック
2050/05/20
ジョシュア・レディックは妻、元妻と話し合いの最中だった。
「どうしても話さないのか?」
ジョシュアが元妻、エリーに尋ねる。彼女はうつむいたまま考え、決心し、ゆっくりと話し始めた。
「ええ。私たちがあの子に話してしまうとすべてが終わってしまう。これから先のことを考えると、1番いい選択肢だと。」
「それは君にとってとてもつらい選択なんだよ。僕以上に。」
「それでも、私は...選びたい。」
ジョシュアの瞳の先にはエリーと、テレビに映しだされていく映像が見えていた。
映像がただ流れていく。どのくらい時間が経過したのかわからない。画面が消えた。
「わかった、エリー。きみがそう願うのであれば、私は全力で守るよ。」
「ありがとう。」
2人はハグをしてその場を立ち去って行った。
2050/05/21
消えていたテレビの電源が入りニュース映像が映し出される。
『昨日、箱根保護エリアで林間学校が始まりました。この林間学校は世界ではじめて宇宙学科の授業が行われる予定です。』
テレビでキャスターが読み上げた後、生徒の映像に切り替わる。
「宇宙学科の授業、楽しみ?」
「そうっすねー!どんな授業なのか、たのしみっす!」
「え?テレビ来てるの~!映りた~い!」
「かーちゃんんみてるかー!」
「ぱぱみてくれるかなぁ。」
ほのぼのとした光景がそこには映し出されていた。