その54
変化の激しい気候の中を
俺達はただ歩いている
変わり映えのない風景にダンジョンが見えてきた
レンガで作りなされているダンジョンだ。
かなり巨大なものとみえる
迷わず俺達はダンジョンに入っていく。
俺達のパーティー目的は神狩りの為
少しでも気になる所は敢えて行くことにしている
目的場所がある訳ではなく
あくまで神と接するのが目的。
ダンジョンの奥に入るにつれて
どこが入り口だったかも分からなくなる。
ちなみに出口も分からない
「参ったな。これって道に迷ったんじゃねぇか。」
「どこからどうみても迷っていると思いますよ。天下の佐藤さんでも道に迷うなんて事があるんですね。」
「それって俺を褒めてるのか。けなしているのか。」
レンガは比較的に古い造形物のようで
かなりの昔に作られた事が感じられる
「なんかさっきから同じ風景ばかりだよな。俺、具合が悪くなってきた。」
「ナルカミ。生憎だが病人を看護する余裕はねぇ。休むんなら置いていくぞ。」
「思いやりの欠片もない奴だな。」
「でも確かにさっきから似たような景色ばかりですね。ナルカミさんの気持ちも分からないでもないです。私達はもしかしたら出口に出られない可能性もありますよ。」
「あれこれ言うな。とりあえず1時間待て。そのくらい時間があればこんなダンジョン程度出られる。」
メンバーはかなりのフラストレーションがたまってるが
それが増大すべく時間も経っていく
1時間が過ぎた
「佐藤さん。すでに1時間が経って……」
「分かってるって!こうすりゃあいいんだろう!」
俺は両手に黒魔術を高めていく
あまりの圧力で地面が激しく振動する
「佐藤さん!こんな至近距離でまさか!」
極点まで高められた黒魔術が一気に放たれ
眼前の風景が一気に吹き飛んだ
爆音で耳鳴りがした後に静けさが舞い降りる
あまりの行動に天神は言葉が出ない
前面は完全にスッキリしており外の風景が見える
すると外の風景に巨人のようなのが見えるかと思うと
高速で俺達の前に現れた
「お前!神聖なるダンジョンを見事に破壊しやがったな!」
何やら怒っている
「破壊して何が悪い?」
「このダンジョンは神界の指定記念物に登録されている代物だぞ。俺が管理を任されてるんだ。1万年前からの歴史ある建造物をお前が破壊したんだ。責任者の俺はどうなるか分かってるのか?」
「そんなの知らねえよ。守れなかったお前が悪いんだろうが」
巨人は怒りに震えた。
巨魁な大剣を取り出した。
「たかだか人間の輩に神である俺がここまでコケにされるとはな。神界旅行に来てるのか知らないがここで終わりだ、お前達!」
「おっ、やるってのかい」
ナルカミが不意にクシャミした瞬間に
2人の剣が激突した。
激しい剣の乱撃劇は
神界での強者がぶつかり合うのを象徴している
神の大剣が鈍く緑色に光っている
魔法剣
剣術に魔力を注ぎだした代物
あまりの激闘に風景が乱れる
とても数分前までダンジョンであった光景は微塵も見られない
その中で佐藤の斬撃の一撃一撃は威力があり過ぎる
勝敗は決した
勝者 佐藤直彦
佐藤は神、ムトを吸収した。
「巨人相手に見事でしたね、佐藤さん。筋力も異常ですよ。」
「学生時代の筋トレが役に立ってるのかね。」




