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名前の強奪と支配  作者: 豊田直輝
38/55

その38

世の中は時に無常

言われもない事でトラブルに巻き込まれる

俺と武器屋の商人

商人と言えども実は神ではあったのだが

何気ない言葉の掛け違いから争いに発展する

俺の口の悪さは天下一品

現世の人間の中でも口が回る方だと思う

言葉で穏便に神を従えた事なんて只の一度もない

昼の炎天下に聳え立つ大木のようにどっしりしているなら

世の争い事から抜け出る事が出来るだろうか

小さな事をほじくり返して

大事まで発展させる

積み上げてきた事が一気に崩壊する

崩壊する瞬間が何とも麗しい

一瞬の美に昇華した瞬間

その瞬間を瞬きもせずに捉え尽くす

「ナルカミは相変わらず馬鹿だよな」

「なんだと?」

「俺は滑舌が良いはずなんだがな。ナルカミは馬鹿なんだよ」

「リーダーに向かってその口調は何だ?」

「例えリーダーでもな、馬鹿ならパーティーは滅亡なんだよ」

世の中に存在する世界はリーダーの徳で成り立っている

頂点に立つ徳分が偉大であれば国は栄え

業が深ければ衰退の道を辿っていく

善因善果 悪因悪果

世のシステムは極めてシンプルだ。

この単純な構造を一体何人の人間が知っているのか

俺は太陽に尋ねてみた

太陽は常に巨大な言霊を発しており

あまりに巨大過ぎて人の耳にハッキリと受け取れない

微弱な音が聞こえないように

俺たちの歩く泥沼の道

神を集めるとは聞こえがいいが

実のところ無理矢理に従える横暴な面がある

その強権乱舞な所が痺れてしまう

「佐藤さん。町が見えませんね」

「さっきの商人の神と霰もない戦闘をしたからな。時間を使ってしまったよ。」

「佐藤さんは輝いていましたよ。」

「え、そうか?」

「天神、御世辞を言ってんじゃねえぞ!」

「ナルカミさん。そんな言い方をしなくても」

「リーダーは俺なんだ。御世辞は俺に言え!」

ナルカミのリーダー低脳さはありふれた世の代表

草木に揺れる微弱な葉っぱが吹き払われるように

アッサリと飛んでいくのが推定出来る結末

根底がグラグラしているだけに

目も当てられない様が見え隠れする

俺たちは町に入る

比較的に発展してるかもしれない

都市とまでは言えないが

金のかかったと思われる装飾が至る所にある

過ぎゆく人達の服装も優雅だ

「お、現世の人間だ」

俺の頭の上に光輪がないだけで珍しい者として扱われる

そんなに珍しいがらなくてもいい

空を飛ぶ鳥だって光輪はないじゃないか

思わず風の音が耳に吹き抜ける

ナルカミがいない

と思ったら買い食いをしていた

俺は金と縁がないと思ってたけど

天神のクレジットカードは便利なもんだ

「佐藤さん。無駄使いはやめて下さいよ」

「分かってるって。俺と天神の仲だろうが」

「都合のいい時だけ言葉を立てるのは無しですよ」

「そんなに心配する事はない。たかだか金だろう。金は天下の回り物なんだ」

「いえ、その金は私が焼肉屋で稼いだ金です」

「九頭龍はどこに行った?」

「佐藤さん。話をそらしてますよ」

どうやら九頭龍は本屋にいるようだ

「何か目ぼしい本でもあるのか?」

「いえ、何か新しい魔術でも習得出来たらいいかなと」

「本屋でか?」

「魔術を習得するのは読書がセオリーですよ」

「そうなのか?知らなかった」

「佐藤さんはどうやって魔術を習得したんです?」

「勝手に頭の中にインストールされた」

「何ですか、それ?」

「紅魔の杖を手に入れたら自動でインストールされたんだよ」

「イレギュラーのパターンですね」

九頭龍は水魔術の本を1冊購入

てっきり水以外の魔術に興味があるのかと思いきや

いつも使ってる水魔術系統の本だった

「黒魔術の本ってあるのか、店主?」

「黒魔術?そんなのないよ。ある訳ないだろう」

「何でないんだ?」

「あんたは田舎者かい?そんなの常識だろう」

「何が常識なんだ?」

「現世の人間は皆頭が悪いのかね?」

「んだと?俺が人間だからと舐めてるのか?」

「人間を舐めてる訳じゃないよ。無知を嘲けているのさ」

店主の魔力値が上昇していく

こいつ神だ

本屋の店主だと思って気にかけてなかったが

神となれば話は別

「店主も魔術師なんだろ?」

「見りゃわかるだろう」

「その天狗の鼻を折ってやるよ」

「言っとくがな、私は天狗ではなくて神だ」

「正体を現したな!」

「私が神である事をか?初めから隠してなんかないよ。隠す必要がないからね」

「俺は神を従える術を知ってるんだ」

「あ、そう。簡単に従える方法なんて無いけどね。」

本屋の中が魔力でピリついてくる

「む?本当に人間か?」

気づけば魔力の押し合いになり始めている

駆け引きをするつもりはない

俺は一気に魔力で押し通した

本屋がぶっ壊れる

「九頭龍。本1冊とは言わず欲しいの全部持っていけ!」

「くっ……少し魔力が高いからと調子に乗るなよ」

闇魔術 空転霹靂

俺に闇の衝撃が衝突する

しかし無傷

連戦により俺の霊力が上昇しており

身体を覆う防御が異常に高まっている

俺は神の首を捕まえて持ち上げた

「やめろ!手を離せ!」

「俺に色々暴言を吐いたようだが、世界は弱肉強食なんだよ。強者の俺に楯突いたのがいらぬ世話だったな。名前を教えてもらおうか」

「くそっ!……ヌン」

神の腕輪が光りヌンは収納された

「佐藤さん。本をたくさんと言っても持ち帰るのは限度がありますよ。」

「じゃあ立ち読みしていけ」

「本屋は壊滅しているのにですか?」

俺と神の戦闘を見ていた人間達は唖然としていた。

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