その31
俺たちは次の町を求めて歩いていた。
「なんか雨が降ってきそうじゃないか?」
「雨はいやだよ。神の水魔術か雨なのか区別がつかないからな。」
「ナルカミさん。私達は神を求める旅なんですから水魔術ならば神との遭遇でいいじゃないですか。」
「神が抵抗してこないなら構わないが、どの神も戦闘をしかけてくるだろ。安心出来ないんだよ。」
「大丈夫です。佐藤さんは強いんですから。」
「ん、俺?」
「佐藤さんは異常な強さだから心配事なんてないんですよね?」
「心配事かぁ。……ないな」
「直彦は気楽でいいよな。俺なんて戦々恐々としているよ。」
「あのな、普段の気持ちの持ち方は大事なんだ。ネガティブなことばかり考えているとネガティブな事がやって来るぞ。これは宇宙の法則なんだ。」
「なんで直彦が宇宙の法則なんて知ってるんだよ?」
「俺が生まれた時からの法則なんだ。」
すると後ろから馬車の音がする。段々と近づいてくる。
そう思った時、ナルカミがさらわれた。
「ナルカミさんが連れて行かれましたよ。追いかけないと」
俺たちは猛スピードで追いかけた。
しかし相手は馬車。徐々に距離が広がる
魔術を練る時間がない。俺は魔力の圧で馬車を吹っ飛ばした
馬車の車輪が外れ、馬車が音を立てて崩れる
壊れた馬車の中から神と捕らえられたナルカミが出てきた
「お前、ナルカミをさらってんじゃねぇよ!」
「俺の馬車を壊しやがって。許せねえ野郎だ。」
「それはこっちのセリフだ。勝手にナルカミをさらってタダで済むと思うなよ。」
「お前は何も分かってないようだな。こいつは精霊だぞ」
「ナルカミが精霊なのは百も承知。お前に言われなくても分かってる」
「お前は現世の人間か。現世に籍を置いてる奴は分からないかもしれないが、かつて神界は精霊に滅ぼされかけたんだよ。」
「ナルカミにそんな力はねえ」
「それはまだ覚醒前だからだ。覚醒すれば神界の命運は危うい」
「九頭龍、ナルカミを連れ戻してこい」
九頭龍はナルカミの方に歩いていく。
そして無事にナルカミを確保する。
「現世の人間は馬鹿な奴の集まりだ。口で言っても分からないようなら身体で教育してやる。」
神は闇のエネルギーを充満される。
そして巨大なブラックホールを生み出した。
このブラックホールは吸引力がすごく俺たちは引き寄せられていく。
「あのブラックホールに吸い込まれたら後がないぞ!」
俺は紅魔の杖を地面に刺し身体の位置を固定する
しかし天神と九頭龍は丸腰の為、徐々に引き込まれる
あのブラックホールは闇魔術によるもの
引き込まれたら闇の世界に誘われるだろう
俺はなかなか魔力を練れない中でも右手の人差し指に魔力を集める
天神がドンドンブラックホールに引き寄せられていく
俺は指先に集めた黒魔術を弾丸のように光速で神を射抜く
見事に神に命中する。
それと同時にブラックホールが消滅する
「……強烈な魔力がこもってやがる。ブラックホールを練らなくなってしまったじゃないか……」
俺は一気に間合いを詰めて天叢雲剣でけりをつける
神は仰向けに崩れ落ちるように倒れた
「……お前らは精霊の恐ろしさを知らないんだ」
「そんなの知るかよ。お前の名前を教えろ」
「教えてもいいが、精霊といるならどの道お前らも破滅だ。………ソプデト」
神の腕輪が光りソプデトは収納される
「ナルカミが危険だと?俺にはそうは思えないがな。」
「佐藤さん。あまり気にしなくてもいいと思いますよ」
「大丈夫だ。俺は細かい事は気にしないたちでね。」
俺たちは先へ進んでいく




