その18
俺たちは何時間歩き続けているのか
砂漠の道を歩き続ける
いや表現が違う
砂漠なのだから道なき道なんだ
前を見渡すと遥かなる砂漠だから
いつ砂漠の世界から出られるのか全く分からない
「いい加減疲れてくるぜ」
「水は沢山確保しておいて正解だったな。」
「佐藤さんは水の飲み過ぎです。少しは節約しないと」
「九頭龍は水魔術を使えるんだから、その水を飲めばいいじゃないか。」
「海水だから飲めないんです。」
「あの水、海水なのかよ。飲み水に使えないじゃん。」
「そもそも水魔術を飲料水として捉えるのは佐藤さん位ですよ。」
「ん?前を見てみろ。ピラミッドが見えるぞ。かなりデカい」
「そうですね。よく見ると沢山の人が集まっていますね。」
「沢山いるがその内の1人は高い魔力を保持している。神がいるのかもしれない。」
俺たちはピラミッドに着いた。
俺は沢山の人だかりの内の1人に話しかける
「ここに神はいるのか?」
「いますよ。俺たちは神にこき使われていて逃げられませんよ。全く家族の元に帰れません。」
「悪神なのかな?」
「悪神以外の何者でもないですよ。」
「悪神か。とんでもねぇ奴がいるもんだ。」
「聞こえているぞ!わらわが悪神とはよく言ったものだな!!」
「げぇ!聞こえてる。人混みに逃げないと」
たちまちに逃げていくピラミッドの使用人
俺は悪神へと向かう
「そこの者!現世の人間だなっ!その高さの魔力で何をしに来た」
「それを悪神に言う必要があるのかい?」
「吹っ飛べ!!」
すると俺の眼前が突然に爆発して俺は吹っ飛ばされた
「直彦。大丈夫かっ!?」
「いたた……突然に吹っ飛ばされた。」
「もしかしてあの神は言霊魔術を使っているのかもしれませんね。」
「言霊魔術?」
「現世の人間よ!魔力が枯渇しろっ!」
すると俺の力が抜けていく
自分でもハッキリと魔力が消えていくのが分かる
「言霊魔術とは術者のレベルによって効果がハッキリと現れるんです。佐藤さん。このままだとマズイですよ。」
俺は一目散に神へと間合いを詰める
魔力が練れない
魔力が練れないのならそれで構わない
素早く背中に手を回し天叢雲剣を捕まえる
瞬きも出来ない瞬速で剣を振り抜く
天叢雲剣 蒼天斬撃
ピラミッドが瞬間に大きく切断される程の巨大な速攻斬撃
勝者 佐藤直彦
「お前は魔術師ではなかったのか……」
「考えが浅いな。俺は魔術師であり剣士でもあるんだよ。お前は神なんだろ?」
「……当たり前だろ」
「名前を教えなければこのまま両断する」
「……イシス」
俺の神の腕輪が光りイシスが収納された
そうするとピラミッドはたちまち水に変わり
辺りの砂漠の景色も浅瀬の水溜まりに変わる
「そうか。この砂漠は水魔術によるものだったんだな。」
「たしかに。私も気づきません出したよ。」
俺たちは浅瀬の水の中に浸りながら
ゆっくりと歩き出す




