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名前の強奪と支配  作者: 豊田直輝
15/55

その15

長い距離を歩いているとナルカミがへばり出した

「なあ、直彦。少し休まないか?」

「休むって言ったって道のど真ん中じゃないか。」

「俺は歩き疲れたよ」

「町はもうすぐだろ。ここから高層ビルが見える」

「高層ビル?近代的な都市なのか?」

「神界に来てからは初めての都市になるな」

「町に着いたら休もう。俺は疲れたんだ」

俺たちは町に着いたがナルカミの提案で少し休む

団子屋のベンチで団子を食べながら小休止をした。

「この町にも神がいるのかね?」

「さあ、分かりません。佐藤さんが1番魔力霊力探知の距離を感じ取れるじゃないですか。」

「まあそうだけどさ。あれ疲れるんだよね。エネルギーを凝結させるから。とりあえずこの辺に神はいないかもね。」

「この辺は商店街と高層ビルの乱立で景観に一定性がないですね。」

「この町を建設した奴らは調和というものを知らないんじゃないか。」

「高層ビルはたくさんありますが奥のビルが1番高いですね。100階層はありますよ。」

「直彦。折角だからあの100階層の頂上まで昇ってみないか?」

「なんでだよ?」

「景色を一望してみたいとは思わないのか?」

「思わない。」

「ロマンの無い奴だな。」

「佐藤さん。この町に神がいるとしたらあの100階層のビルが怪しくありませんか?」

「なんで?」

「神は大体スケールの大きい奴が多いですから100階層ビルの所有者かもしれませんよ。」

「なるほど。ナルカミも行きたがってるしちょっと行ってみるか」

俺たちは100階層の高層ビルに入る

エレベーターで50階層あたりまで昇ってる時に

俺の魔力霊力探知の範囲に神が入る

「天神の言うとおり神がいるぞ!」

「どこにですか?」

「このビルの天辺だ」

俺たちは100階層に到着する

フロアに出ると強烈な霊力を持った神がいた

「このビル100階層に何か用かね?」

「俺の精霊ナルカミがどうしても100階層に来たがっていてね。景観を見に来たんだよ。」

「ふーん、そうか」

「景観を見に来たのはナルカミだけ。俺の目的は違うぜ」

「何か用かな?」

「お前、神だろ?霊力の値が飛び抜けている」

「霊力?ああ、私はこのビルのオーナーだが剣が好きでね。見てみろ。この凛聖斬鉄丸を。芸術の一品だと思わないか?」

「残念ながら俺は剣に詳しくないんでね。天叢雲剣以外に剣は知らない。」

「天叢雲剣?太古に地上を破壊した剣か。地上のどこかにあるとは聞いているが……」

「俺が持っているのが天叢雲剣なんだよ。」

「ハハハ。そんな馬鹿な。あの剣は伝説の宝剣だぞ。何故人間ごときが持っているんだ?」

「苦労して手に入れたんだよ。」

俺が天叢雲剣を眼前に出すと神の目の色が変わる

「たしかにその剣は宝剣だな。もしかして本当に……」

「だからそう言ってるだろ」

「よし私がその剣を戴いてやろう」

神が剣を大きく振り翳して一気に振り落とした

凄まじい斬撃が眼前に飛んでくる

避けきれない

天叢雲剣を巨大な霊力で覆い斬撃とぶつかり合う

剣と剣の衝撃が凄まじく激しい金属音がした

「あの神、ビルが壊れる事を微塵も気にしてないな」

俺と神の激しい怒涛の接近戦

剣のぶつかり合いが激しい霊圧を生み出して100階層が吹き飛んだ

「なんだよ。俺は外の景観を見るのを楽しんでいるのに!」

「ナルカミ!ちょっと黙ってろ!」

剣と剣の接近戦はかなりの高レベル

だが徐々に均衡が破れてくる

どうやら俺の霊力の大きさが勝敗を決めようとしている

「くっ……お前、私よりも強いな」

凛聖斬鉄丸が弾き飛んで床に刺さる

「俺は神を支配するためにここに来てるんだ。名前を教えろ」

「名前か。しょうがない。お前は私よりも強いからな。アヌビス」

神の腕輪が光りアヌビスは収納された。

「とりあえず、目的は達成したか。ナルカミ。もう外の風景を見るのは満足しただろう。行くぞ。」

「ちょっと待て俺はたしかに楽しめたが疲れているんだ。この町に泊まろう」

「泊まり?たしかにそろそろ日が暮れてきたな。宿屋に泊まるか」

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