その12
湖の林を抜けていくと電車の駅があった
「直彦。神界にも電車があるんだな」
「そのようだな。現世とあまり変わらないのかもしれない」
「佐藤さん。現世にあるものは全て神界にもありますよ。」
「なるほど。似たような世界でもあるのかな」
俺たちは駅で電車を待っていると電車が到着した。
「この電車デカいな。俺が日本で乗っていた電車よりも遥かに巨大サイズだぞ」
「そりゃあそうでしょう。ここは神界ですよ。九頭龍のようにサイズの大きい神もいる世界ですから。」
「言われてみればそうだな」
俺たちは電車の中に入っていく
電車にはそれなりに人が乗っていた
天神がすかさず座席に座る
「おい、天神。お前が座席に座ったおかげで俺が座れなくなったじゃないか。ここは俺の為に席を空けるべきだろ」
「でも佐藤さん。私は足腰が弱くて」
「嘘つくな。お前神だろう」
そんな中で列車の先頭車両に巨大な霊力を感じた。
「おい、天神。気づいたか?」
「気づいたって何にですか?」
「先頭車両に巨大な霊力を持つ者がいるぞ」
「私は何も感じませんが。というより魔力霊力探知が先頭車両まで届かないのです。佐藤さんと私では感知できる距離が違うのでしょう」
「魔力霊力探知は誰でも半径100メートルって訳じゃあないのか」
「佐藤さんは100メートルも感知出来るのですか?異常ですよ」
「そうなのか。まあいい。とりあえず先頭車両に行くぞ。神の可能性が大だ」
俺たちは先頭車両に向かっていく
その時巨大な地震があった
「なんだなんだ?」
「先頭車両の神が私たちに気づいたのかもしれませんね」
「なるほど。急ごう」
俺たちは先頭車両にたどり着く
「今の地震を起こしたのはお前か?」
「何故俺だと思う?」
「お前の霊力が巨大なのは分かっている。俺たちを警戒したんじゃないのか?」
「よく見るとお前現世の人間だな。神を2人従えている。警戒に値するな。」
「お前は神だろう?違うのか?」
「ハハハ。バレているか。もちろん俺は神だ。地震を起こしたのも俺だ。俺の持つ天理残影剣のスキルだ」
「神の剣士か……」
「よく見ると人間のお前も剣を背負っているじゃないか」
「まあな。俺は魔術師であり剣士でもある。1つを極めるタイプじゃないんでね。」
「そうか。そんな移り気なお前が俺に何か用か?」
「お前の名前を教えろ。そうすれば命までは取らない」
「ハハハ。俺の名前をか。後ろの雑魚の神のように俺を従えたいのか?」
「天神は兎も角、九頭龍の俺を雑魚だと?佐藤さん、俺が戦闘していいですか?」
「まあ待て、九頭龍。俺も天叢雲剣を使いたい。東京地下ダンジョン以来だからな。」
「天叢雲剣だと?そんな古代の剣はとうに滅び去っている代物だが」
「ならば今目の前に俺がかざしている剣は何なんだ?」
「本当に天叢雲剣なのか?」
「試してみるか?」
神がすかさずに一の太刀で斬り込んできた
速い!
俺は紙一重でかわして薙ぎ払う
俺の薙ぎ払いが大気の割れ目を作り電車の上部が切り落とされた
「尋常じゃないな。その剣……」
天叢雲剣 天仙乱舞
走行中の電車が四方八方に切り刻まれる
電車が滅茶苦茶に分断された
「くっ……お前俺より強いな」
「そうだ。俺の霊力は異常だからな。お前の名前を教えてもらおうか。」
「ヤハウェ」
その時神の腕輪が光りヤハウェが収納された
「直彦。見事にヤハウェに勝ったな」
「ああ、神の剣士を相手にするのも一苦労だ。」
俺は神の腕輪にヤハウェ召喚を呼びかけるが反応がない
「あれ?ヤハウェが出てこないぞ。」
その時神の腕輪から声がした
【神を3人以上召喚出来るのは神界の王のみ】
「なんだ神界の王って?ヤハウェを召喚したいんだが。どうやったら神の王になれる?」
【神界の神を全て収納】
「神界の神を全て収納?天神。たしか神界にいる神は約1400人だよな。」
「そうです。」
「1400人収納しないと駄目なのかよ」
「直彦。どうするんだ。」
「どーしよーか。生活する金もかかるだろ。あっ、金の心配はないんだ。1億ゼニ持っているからな。しょうがない暇つぶしに神界の王でも目指すか」
「あくまで暇つぶしなんですね。」
俺たちは電車が止まっているので歩いて次の町に向かう




