表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
狩人と農夫と獲物  作者: あまやま 想
第3章 GWは東京に居残り
9/64

3 GWは東京に居残り③

 AKBは三月末に前田敦子が卒業宣言をした。ちょうど、私達が大学入学に備えて、東京へ行く準備をしていた頃だ。


 それからAKBはあっちゃんの卒業コンサートとなる東京ドーム公園に向けて盛り上がっているところであるらしい。そんなことを矢島は得意気にドヤ顔で語り続けいる。


 私にとっては、実にどうでもいい話である。園村は矢島の話を興味津々に聞いていた。園村は指原莉乃がセンターに立てるようにできるなら、他はどうでもいいと言っていた。私はさし子よりも大島優子だろうと思ったが、あえて何も言わなかった。


 男性が考える好みの女性と、女性が考える好みの女性は全く違うと改めて気付かされた。AKBもあれだけ人がいる。男性受けのいい人もいれば、女性受けがいい人もいるだろう。


 また、スタイルがいい人もいれば、性格がいい人もいるだろう。結局、「蓼食う虫も好き好き」と言ったところである。数の多さで万人受けするアイドル集団になったのがAKB48であると私は思っている。


 AKBの公園が終わった後、園村がカラオケに行こうと行ったので、三人でカラオケに行った。園村は合コンの二次会でも新歓コンパの後だろうと、何かの後にはカラオケに行きたがる。


 それほど、カラオケが好きで仕方ないようだ。園村ほどではないが、実は矢島もカラオケが好きなようである。矢島はもっぱらアニメソングばかり歌っている。実は私、歌うのは全く好きじゃない。ただし、人が歌うのは聞くのは好きなので、カラオケには時々顔を出す。


「ほら、東雲さんもちょっとは歌いなよ。歌うと気持ちいいよ」


と、園村…。とんだ、大バカ野郎である。自分が歌うと気持ちいいからと言って、歌うのを強要するのは本当に止めて欲しい。本人はちょっとした気遣いのつもりかもしれないが、完全に余計なお世話である。


 初めはそれなりに心地よかったが、度が過ぎれば極めて不愉快である。しかし、本人はよかれと思ってやっているだけに一層たちが悪い。本人がそのことに気付かない限り、彼はこんなことを一生続けるだろう。


 それに引き換え、矢島は「歌いたい時は勝手に曲を入れるだろうから、歌いたくないならほっておけばいい」と言う考えだからありがたい。変な気遣いをされるよりかは、こちらの方がよっぽど気楽でいい。矢島のおかげで今回のカラオケは珍しく気楽に過ごせた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ