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狩人と農夫と獲物  作者: あまやま 想
第10章 都天文連合合宿
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10 都天文連合合宿③

 九月二日、二泊三日の旅が終わった。大学に戻ると、四谷さんと平尾さんから天文同好会の次期会長を引き継いで欲しいと突然頼まれた。


 あまりも突然のことに私は戸惑ったけど、天文同好会の会室や潤沢な活動資金を自由に使えるメリットはかなり大きい。


 私はしばらく迷った末に引き受ける事にした。そして、まだ同好会に体験入会状態だった遥もスーパームーンに感動して、そのまま正式に入会することになる。そして、入会と同時に次期会計に決まった。


 これは私が四谷さんのように会長と会計の兼務ができないと言ったためである。そして、今、平尾さんがやっている天体観測の道具管理にはAKBおたくの矢島にお願いしようと遥と話していた。


 ああ見えて、意外と天文学に興味があるようだし、機械とか道具の手入れが得意なのだ。天文同好会は小所帯ゆえに大学からの補助金だけで十分運営できるし、それどころか、お金が余っているのである。


 先ほど、四谷さんから会計報告書を見せてもらって、思わず声を出してしまったほどである。都連合宿にもそのお金で行ったし、AKBのライブと合宿をうまく組み合わせられると提案すれば、彼はきっとこの話に乗ると遥は言っていた。私も同感である。遥と二人で先輩に提案すると…。


「もう一人、同好会に入るかもしれません。私の知り合いに機械の手入れが得意なのがいるんですよ」


「マジで! それはいいね。うん、ぜひ誘って!」


と、とても喜ばれた。こうして、都天文連合合宿は終わりを告げたのである。


「それはなかなかいい話だね…東雲さん。コンビニのバイトがない時なら顔を出せるよ。それでよければ、是非!」


「さすが、矢島君。助かるよ…。それじゃ、さっそく、天文同好会に顔を出してもらっていい?」


 遥と私は早速、矢島と連絡を取った。そして、夏休み中であるが、合宿が終わってすぐに矢島と学食で待ち合わせた。こう言う時、自宅生を呼び出すのは楽でいい。


 実家に帰省して、大学に来る事ができないと言う事がないからである。偶然にもこの日、矢島のバイトが休みだった事も運がいい。

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