第1回
「Lady Devil」
私の名前は、神埼 圭織
都内で OLしています。
今日は 龍聖君とのデートの日
龍聖君っていうのは、私の彼氏で二歳年下のホストです。
出会ったのは、二年前
私が帰宅しようと思って、駅から帰ろうとしたら、どしゃ降りで、駅の前で立ち往生しているところに、龍聖君が見ず知らずの私に傘を渡してくれた
そのあと、彼は雨の中走って行っちゃった。
「待ってください」と言っても、雨の音に掻き消され、彼には届かなかった。
私は、そのまま、その傘を持って帰りました
次の日は、快晴でした。
だから本当は傘なんて要らないのに、傘立てに掛けられた、彼の傘を見てると、どうしても目が離せなくなってしまうの
このままでは、遅刻しそうだったので、私はその傘を持って、外に出ました
仕事終わり
私は、傘をもって駅の前に立っていた
すると、後ろから「あ、昨日の傘を渡した人じゃないですか!?」という声が聞こえ
振り替えると、彼はいた
私は、「あ、昨日は本当にありがとうございました。あなたのおかげで濡れずにすみましたー」というと
彼は「いえいえ、困っている女の子を助けるなんて当然ですよ。それよりも貴女が濡れないで良かったです」と言われ
私は、「本当にありがとうございました。それではこれ、返しますね」と言って、傘を返した
彼は「あ、返してくれなくても良かったんですけどね。って俺今、仕事に遅刻しそうだったんです。なので、もういきます。」と言って走ろうと彼は、足を踏み出した。
しかし、数歩進んだところで立ち止まると、戻ってきた
彼は「あのー、店長から客を集めてこいと言われていたので、すいませんが、これを受け取ってくれませんか?来たくなかったら来なくてもいいので」
そういって、彼は、ポケットから名刺を取り出して、私に渡すと「あ、ほんとうにやばくなってきたので、もう行きます。それでは、気が向いたら来てくださいね」
そういって、彼は走っていた
瞬く間に彼の姿は消えていった。
私の手の中には、傘の代わりにさっきもらった名刺がある。
私は、それに目を移した。
するとそこには
ホストクラブ
「Light Future」
店員
秋星 龍聖
と書かれていた。
また行ってみようと思いながら
私はそれを鞄のなかにしまって家に帰る道を歩いていった。