278 お風呂で
「さて、風呂へ行くぞ」
ひょいっと抱き上げられて慌てた。
「ひゃっ。ひとりで………ひとりで行くから!」
「遠慮するな。俺が洗ってやる」
「遠慮するに決まってるでしょ!お風呂くらい、ゆっくり入らせて!」
「………ひとりで入れるならな」
「??………んぁっ」
クロヴィスの言葉の意味を理解するより早く、口を塞がれた。
舌でわたしの口の中を探索しながら、片腕でわたしを抱き上げ、開いた手で胸を愛撫された。昨日の余韻が残っているのか、感じやすくなっている。
「うんっ………あっ」
クロヴィスの腕の中で達すると、ようやくベッドの端に座らせてもらえた。
キッとクロヴィスを睨みつけ、立ち上がろうとするも、足に力が入らなかった。
あれ?達した後だから、力が入らなかったのかな?
クロヴィスはにやにやしながら、わたしを無言で見下ろしている。
体の熱が引くまで少し待つと、よろよろと立ち上がることができた。でも、床にペタンと座り込んでしまった。なんで?
「昨日、散々可愛がったからな。そのせいだろう」
「それって、クロヴィスのせいじゃない!」
「あぁ。だが、悪いとは思ってない。ちゃんと加減したぞ?」
えぇぇ、加減してあれなの?わたし、気絶したんだけど………。
思えば、わたしが達している横で、クロヴィスも自分の処理をしていた。………何度も。そうやって自分を発散させていなかったら、欲望がすべてわたしに向かっていたことは想像にかたくない。クロヴィスが加減してくれなかったら、わたしの体はどうなっていたんだろう?
あれ?そういえば。男の人って、一晩にそう何度もできるものなの?クロヴィスは休むことなく、ずっとわたしにキスしたり、愛撫したりしてきていた。何度も自分の処理をしながらずっと動けるって………話に聞いた、絶倫というやつでは………?
………いやぁぁぁ!!
やっぱりだめ!絶対だめ!
クロヴィスを本当に受け入れたら、わたし壊れちゃう!
「ひとりじゃ風呂にも入れないのがわかっただろ。俺が世話してやるから、行くぞ」
「わ、わかった。エマ達に手伝ってもらうから、クロヴィスは仕事に戻って」
「いや、俺がやる」
「でも仕事が………」
「休みをとった」
「え………」
「今日一日、一杯可愛がってやるからな」
クロヴィスは、それはそれはいい表情で笑った。
それからわたしはクロヴィスに抱きかかえられ浴室に連れて行かれると、手際よく夜着を脱がされた。クロヴィスは自分も服を脱ぐと、わたしに愛撫を加えながら体を洗ってくれ、わたしがぐったりしている間に自分の体を自分で洗ってしまった。
浴槽に浸かるときには、クロヴィスの膝の上に背中を向けて乗せられた。わたしは、お尻にあたる硬いモノが気になって仕方ない。
アレは存在を激しく主張していて、とても無視できない。
うん。アレは、絶対にあそこに入るようなサイズじゃない。
「セシル」
「なに?」
「セシルのナカに入れたい」
「無理!」
「即答だな」
「あたりまえでしょ!?………あっ」
大きな手で胸を揉みしだかれて声が出た。
「入れなきゃいいんだな?」
どこか嬉しそうな、企んでいるような、蠱惑的な声でクロヴィスが呟いた。
左手がわたしの足の間に差し込まれ、指を1本ナカに差し入れながら、残りの指で花芯を刺激してきた。
腰が浮きそうになり、思わず背中がのけ反る。甘い声が漏れる。
クロヴィスは満足そうな呟きを囁き、わたしの胸を愛撫していた右手の指を、わたしの口に入れてきた。
「なっ………あんっ………なに?」
「舐めるんだ。キスするときみたいに」
言う通りにすると、クロヴィスが荒い息を漏らした。
クロヴィスが腰を前後に動かすので、お尻の下が擦れてわたしはますます声が出る。
あそこをナカと外から刺激されて、口の中にはクロヴィスの太い指があって、快感がどんどん高みに登って行く。
「やぁんっ………クロ………ああっ」
「はっ………はっ………」
クロヴィスの息遣いが色っぽい。興奮する。
快感の波が来て背中を大きく反らせると、あそこの入口に硬いモノがあてがわれて、熱いものがナカに注ぎ込まれた。
「やだっ。クロヴィス!?」
「入れてないぞ」
「そういうことじゃないでしょ!?」
「じゃあ、掻き出すか?」
「え?………あっ………あんっ」
足を広げられ、あそこに指を突っ込まれた。ナカで指を曲げて掻き出すような動きをしている。でも、ナカが狭いので、あちこち擦れて声が漏れる。
結局、すべて掻き出されるまでに何度も達してしまった。
「可愛いな、セシル」
「………」
もはや、声も出ない。
ぐったりとクロヴィスにもたれかかっていると、抱き上げられ、湯をかけられて汚れを落された。
そして、綺麗なバスローブを着せられ、クロヴィスの寝室へやって来た。
ソファに座らさせられて、後ろからクロヴィスが髪を梳かしながら魔法で乾かしてくれる。
髪をいじられるのって気持ちいい。
目を閉じているうちに、いつの間にか寝てしまった。




