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マトリョーシカ  作者: 撥条の鼠
皮の着ぐるみ
1/5

prologue

 

 ―4月10日 東京新宿駅にて―


 新宿駅は、いろんな路線が入り乱れていて迷宮である。ましてや、通勤ラッシュの時間になるとその迷宮は人によって埋め尽くされる。乗り換えのために移動する人々の流れがあちこちで錯綜し、そこはより一層人口密度が濃くなる。


 電車からホームに飛び出して、そのまま人の流れに乗って改札を出る。改札への流れで良かった。電車に向かっての流れに巻き込まれ、電車へ逆戻りになるところだった。


 学校に電車通学を始めて1年。もう2年目かと、1年目の電車に逆戻りした思い出ともに思う。


 さて、始業式の校長挨拶ではどんなことを考えて暇潰しをしようか。

 改札はもうぬけた。後はだらだらと歩くのみ。昨日の徹夜が響いて若干意識が朦朧とする。


「だりぃ……」

 体が重い。春休みはこんなに人をダメにするものなのか。


 体がこちらへ向かって歩く人とぶつかる。

「すいません」

「いえ、こちらこそ」

 深く帽子モナコハッチングを被り、杖をもった、紳士然とした初老の男だった。


 おっと。あたった拍子にゴミ箱にあたってしまった。

 倒れて中身がでてしまってる。中身は赤い等身大の人形のようだ。


「――キ……キャー!!」





 え?

 いまの叫びで意識が醒める。目の前にあるのは……ひ……人?人の死体?

 え?え?え?

 頭には驚愕と恐怖とで頭が真っ白になってきた。

 別の意味で意識が朦朧とする。


 とりあえず、今するのは……で……んわ?…… 

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