誕生日が命日って最悪だ。
初心者です。よろしくお願いします。
「あー、やっと死ねる。」
私、藤原春香は自分が死ぬっていうのに、多分今までないくらい清々しい笑顔をしているだろうな。
今までの苦労を思い出して少し涙が出るが。
私の人生は、本当に悲惨だった。
生まれた時から体が弱く生死の間をさまよい、治ったと思ったら、両親は事故で亡くなった。
小、中学生は親戚の家に預けられその先々で嫌味とか、ひどい人は両親の遺産を使ってしまう人もいた。
高校生からは一人暮らしをし始めたものの何回も空き巣に入られたり、ストーカー被害にあったり、刃物で刺されたり、何回警察と病院に世話になったか…
そして、現在深夜寝ていたら私が住んでいるボロアパートが炎に包まれた。もちろん、私は逃げ遅れ取り残され煙やら熱いやらで死にそうだ。
でも、こんな悲惨な人生でも優しい人もいた。近所のお爺さん、警察のお兄さん、看護師のお姉さん、本当にこの人たちには世話になった。せめて、今までありがとう、って言いたかったなぁ。
きっと、他の人に比べたら私の過去は悲惨なものかもしれない。現に何度もかわいそう、と言われたものだ。それでも、私はこの世界で生きてて自分をかわいそうなやつだとは思ったことはない
ただ、一つ思う事があるとすれば、この私の不幸という運命と戦える術が欲しかった。
私は、いつも受け身だった。誰かから助けてもらう事ばかりで。今だってそうだ。布団に包まって誰かの助けを待つばかり。
だから、もし生まれ変わるなら力が欲しいと思う。
そんな事を考えながら、両親の形見でもある
《御守り》を握りしめて目を閉じたのだった。
その日は、ちょうど私の17歳の誕生日だった。
誤字脱字あると思います。
アドバイス等よかったらお願いします。