先輩と純也と、ところどころ俺!
取り敢えず、大変長らくお待たせ致しました……!
3ヶ月も放置してましたすんません反省はしていますが後悔はしておりませn……いえいえ、後悔もしとります!!
……何でもっとこう、短い章分けにしなかったのかと。
ではでは、久々なんですが相変わらずのグダグダです。ちょっとだけ新転換?
「……で、結局悩んでたのってあの子達の事だったの?」
「……は?」
騒がしかったかの日から一転、割合静かな朝を向えた俺が優雅にミソスープ(発酵豆汁by手碁魔……いや、なんでもねぇ)を啜っていると、目茶苦茶呆れ返った様な母さんの目線とぶつかった。
「………え?」
「だから! アンタ散々喚いて何事かと思ったのに、なによ、この詰まらないオチは!!」
何だよその理不尽! つーか親がオチとか求めて良いのか!?
「大問題だろーが!! 何が詰まらねぇオチだよ!」
言いながら時計を見る。
「げ! もう行かねぇと!!」
これ以上休むと流石に出席の日数的なものが足りなくなる。留年なんてマジで御免被る!!
今日智裕は学校休みらしい。羨ましい。羨ましすぎる。
「いってきまーすぜ!」
「あ、コラ勇二!」
玄関のドアを開放つ。迎えはいない。いや、いらない。
「ヒャフー!」
俺は家の前の坂道を一気に駆け下りた。決して頭がおかしくなったとかではない。
一応、俺の人権と精神安定のために言っておく。
しかし、何故今日は迎えがいないのか。不思議に思った君も、君も、君もいることだろう。
え? ウザい?
氏ね!!
……すまん取り乱した。理由は簡単だ。……奴等が朝起きれなくなったからだ。元々の睡眠時間を削ってまで迎えに来る必要も無いだろうとのこと。一か月と続かなかったぞ。
……なんだ、この嬉しい筈なのにないがしろにされている感は。
相変わらず智裕と一緒に登校、な毎日を送る俺だが、今日は智裕がいないため一人で通学。俺だけ! オンリーミー!
……やめよう、俺。何だか寂しい人みたいになってきた。
「ふあー!! 平和だぜ!!」
やっぱ平凡な日常が一番、ああ、何気ない毎日マジプライスレス!!
「あ、仙台ー!」
ん? この声は!
「あ、安田先輩、お久し振りっす。」
っつってもこないだ振りか。
「なー、お前今日ヒマ?」
「先輩が俺の変わりに授業出てくれんならヒマっすよ?」
「冗談! 俺はサボりの神とまで呼ばれた男だぜ?」
何か先輩と会うといつも盛り上がるよなー! 最近アイツらとばっか一緒にいるからもうしんどいったら……!!
「俺、何か冗談抜きで単位ヤバいらしいんで、ガッコ行かなきゃなんすよ〜!」
「相変わらずバカだな、お前は! んなもん出席ギリギリ出といて、授業受けてるときだけマジになったらいんだよ。」
「マジになっても多分無理っす。」
何気に頭良かったりすんの、この人? 休んでる間にも授業って進むもんじゃね?
「じゃあー、放課後会いましょうよ。俺今日フリーなんで。」
否、正確には一緒に帰ろうとか吐かす奴等から全力で逃げ切るというかなりハードで一歩間違えば酷い事になる日々のアレを終えないといけないんだが……。
まあ成功すれば晴れてフリー、失敗すれば無事明日の朝を迎えられるかどうか……。
「おう、了解。じゃガッコ終わったらメールしろよ。」
「はいっす。んじゃ、俺電車あるんで。」
「おう。じゃーなー。」
俺は先輩と別れて駅へと向った。帰りの事はまあ、大丈夫だろう。
もし捕まっても俺様の華麗なローキックをかまして逃げたらいいしな! ……かました後が怖いが…。
「うひー! 帰りが怖いぜ!」
俺は周りの人間に超不審な目をされながら電車に乗り込んだ。完全に危ない人だ。でもそのお陰でか何時ものように人に潰されそうになる事もない。
……そんな離れなくても。俺っち寂しい!
キモい? さーせん。
「おっはよー! ゆーじ!!」
「でぅえぶすぺくたぁおう!! 純也てめエエ……!」
日々の喧騒も遠い朝の昇降口、上靴を下駄箱から取り出した瞬間、後ろから来やがった。テメエ、今朝のすぺしゃりていな朝飯をリバースしちまったらどーしてくれんだ! まあすぺしゃりていとか言っても味噌汁とパンでしたがね。つーかなんつー組み合わせよ? 和洋折衷もいいところだよウチのおかん。
「うっわ、すげぇ悲鳴。勇二もっと何か言い様あったでしょ。いやーんとかあはーんとか。」
「いや、お前は俺に何を求めてんだよ!!」
リバースか、リバースなのか!? おええええ
「……勇二…。お前今鏡見てみなよ、凄い顔してんよ、オオサンショウウオとかそれに準ずる感じの……。」
「爬虫類と言いたいのか!? 俺は爬虫類並みの存在と?」
俺の扱いの悪さは前から目に余るものがあると思っていたら……そういう裏があったのか……って、納得すんな、俺!!
「嘘だよ〜、俺がトカゲとか嫌いなの知ってんだろー?」
「初耳だバカヤロー!」
えー! まあ言ってないけどーなどとふざけた事を吐かす純也を放置して、俺はさっさと教室に向かった。
「ご、ご主人様……! おはようございます…!!」
廊下を限り無く全力で普通に歩いていると、教室前で山下が直立不動で突っ立っていた。
「お、おはよ……。」
俺はかなり曖昧に笑った。つーこんな所でンな事言うなよ! 目茶苦茶見られてんだろーが!!
「ご主人様ァ、き、き、今日、お弁当を、作って、きたんモゴモゴ……。」
「だあああああ!! 最後モジョモジョすんな!!」
気持ち悪ィ! しかも自分の言いたい所はちゃっかりちゃんと言ってるクセしやがって!!
「おう、弁当、弁当な。食ってやるよ。ところで木野と桃時まだガッコ来てねぇのか?」
こういう時は話題転換に限る! どっちみち弁当は強制的に食わされる事になるんだろう……。かなり不本意だが、放課後を有利に進めるにはここで山下を味方に付けとかねぇとな……。
木野も桃時も来てねぇに越した事はない。むしろ奴等が一番強引なんじゃないのか?
「はい、今朝はまだ見てません。……気になるんですか?」
物凄く情けない顔をした山下がでけぇ図体を縮めて、下から覗き込むように見上げて来た。相変わらずキモい。コイツこれさえ無ければモテモテナイスイケメン! ……なんだぜ、一応。
しかし今日まだ奴等は来てないのか。なるほど。桃時はともかく、木野がまだなのは不自然だな。後数分でホームルーム始まるぞ。あんな真面目そーな顔してんのに……。一体何があったんだ。いやいや、何で俺あれの心配してんだ! むしろこのまま来るな……!!
「いや、むしろいない方が俺的には平和だ。」
「へえ、そんな事言うんですか。」
「ハニーってば酷いやーん! 俺傷付いたわー。」
うおおお!? いきなり後ろ立つなよ!!
「黙れ! ご主人様に近付くんじゃねぇ!!」
山下君よ、相変わらず君の俺とその他の扱いの差には驚かされるよ。うん、できるなら辞めて頂けないかなぁー、なんて。ね、だってさ、ホラ、目茶苦茶見られてるじゃん? うん、だから桃時テメェ抱き付くんじゃねぇ!!(若干錯乱中)
「……僕は空気ですか……。」
「お、落ち込むなよ木野……。俺だってわちゃくちゃなんだ!」
なんだか激しく状態先行き不透明になって頭を抱えていたら、何といおーか、ホントもうようやくチャイムがなったぜ。救いのなんとか……!
さて。午前も午後も無難に寝過ごした俺は、昼食の山下弁当に若干どころじゃない胃もたれを起こしながら帰路に付こうとしていた。
「……まさか唐揚げがタッパーでくるとは……。」
更に別のタッパーに揚げ餃子、コロッケと完全に揚げ物のターンでした。うぷっ。
「単体で食えばぜってぇ旨いのに……。」
食べ物に裏切られたのは久々だ。しかしあれは手作りだろうか。始めの一口が抜群に旨かった記憶は……うん、全く無い訳じゃない。
「あはは、散々だったな。」
「あははじゃねぇーよ。」
で、今だ。あのあとすぐに隔離された山下、それを何処ともなく連れてった木野と桃時からなんともラッキーという状況で逃れた俺は、次なる敵、純也から逃れる術を考えていた。
先輩とは駅前のマクドゥナールドゥでまーちあーわせー、と既にメール済みだ。さて、どーやって撒こうか。
「な、なあ純也。俺教科書ガッコにわーすれちったー。取りに行ってくっから先帰ってろよ。」
「え!? なんで!?」
……なんだ、その「コイツ頭豆腐の角でぶつけたんじゃねえの?」みたいな目は。
「……もう、バレバレなんだよ、何、一人でどっか行くつもりなの? でもまだ俺の誕生日遠いよ?」
「こっそりお前にプレゼント買いに行くんじゃねーよ!!」
何よ、この子のスーパーポジティブシンキングは!? どーー見ても違うオーラ出てるだろ!?
「なー何処行くんだよー! 何で俺置いてこうとすんのー!?」
「だまらっしゃい! お前に言う筋合いないでしょ!」
まったく、しつこいったらねぇーよ。お前は俺のおかんか何かか!
「……あ…、もしかして……。……浮気?」
「何でそーなるんだよ! 大体付き合ってすらねーよ!!」
自意識過剰も体外にしろよ! 俺が怒鳴ると、純也はしゅん、とうなだれてトボトボと一人で駅に向かって歩き始めた。お、俺が悪いのか!?
何かすげぇ後味が悪い。どうする? どうする、俺!? 続きはWebで!
「……って、んな事言ってらんね! おーい、純也ぁー!!」
俺は急いで純也の後を追った。先輩だって、ダチが一人付いて来たくらいで腹立てるような懐の狭い人間じゃねぇし。
「なーぁに! 勇二?」
……そして俺は、純也の作戦に見事ハメられた事に気付かされ頭を抱えたのである。……畜生。
「あ、いたいたせんぱーい!」
「……! やっぱり勇二、俺に隠れてかつての先輩と逢引を……。」
「もうだまらっしゃい!!」
先輩は俺の姿を認めるとニコッと笑って手を振ってくれたが、いきなり後ろから沸いて出た純也を見て完全にフリーズしてしまった。……本当に申し訳ないです。
「さーせん先輩。コイツ付いて来るって聞かなくて……。」
「え? ああ、別に大丈夫だよ。」流石にメールくらいしとくべきだったか。俺とした事が。
「えーーっと、安田先輩! でしたよね?」
中学時代純也と俺は別々の部活に所属していたため、先輩とは初対面も同然、名前が分かったのも、バスケ部にまだいたころ、純也に散々愚痴っていたからだろう。……つーかよく名前でてきたな。
「あ、ああ。そうだよ。……君は、純也…君だね?」
先輩も記憶力すげえな!! それに比べて俺は……。やめよ、生きるのとかがしんどくなる。
「先輩ー、俺腹減ったんで何か食いましょーよ。」
「あ、おう。ちょっと待て仙台、今サイフ出すから。純也君も何か食べる?」
「あーはい。今行きます。」
俺達は何故か結構広い飲食スペースを俺、先輩、純也と一列に並んでかくかくカクカクガクガクガッチャンガッチャン歩きながら始終無言だった。痛い。
「俺、昨日お小遣いデーだったもんねー!」
奮発してビックマックにドリンクもLにしてやる! どーだ、参ったか!!
「……勇二、そんな使い方してるから毎月末まで持たないんだよ?」
「相変わらず金遣い荒いよな、仙台は。」
なんだよ! 二人してなにやってんのこの可哀相な奴は的な目線は!!
「俺の金だ! どう使おうが俺の勝手だろ!!」
「あ、俺まくーシェイクで。」
「俺まくーフルリー一つ。」
無視か!!
「ええわいええわいもうええわい! おれっちグレたるねん! 誰が何と言おうとドリンクにポテト根こそぎいれたるわ!! 入れるだけ入れて速攻帰ったんねん!」
「勇二ー、この後カラオケ行かない?」
「行く!!」
「……仙台、お前なぁ……。」
前回のカラオケはまさかの0曲という有り得ない結末を迎えちまってたからな……。
「歌って歌って歌いまくってやる!!」
「あ、それはやめてよ。勇二歌下手じゃん。」
グレたんねん!!
…………ちょっと落ち着け。
ふう、俺とした事が。こんな下らん事で取り乱すとは……!
まあいい。下手でも歌う事に意味があるんだ、そーいうのは! 頑張りはプライスレス!
「ま、まあ取り敢えず移動しようか。皆食べ終わった事だし。」
「え!? 俺まだ食ってねぇっすよ!」
急いで自分の前を見てみると、……ない!!
「……なにゆえ!?」
俺はきょときょと挙動不信に周りを見渡した。
「………! 純也、お前……。」
「もんぐむむむちょるばっ!」
「ちょっとまてコラ! 口の中に物入れたまま叫ぶんじゃねえ!!!」
もう! 俺の顔面ビックまくーの残骸と純也の唾液だらけ!!
「せ、仙台……。」
先輩が俺の顔を凝視してくる。……そんなにか。そんなにまでもなのか。
「…ボソ……仙台、狡いぞ…。」
「何が!!?」
先輩今ハッとした顔した? もしかして内に秘めたる声だったりした!?
……あれ? そう言えば、さっきからなんだか俺達ギクシャクしてたよな……。
ま、まさか……。
俺はあは、あははと怪しく笑いながらちらりと横目でなんだかもう既にもとに戻ってしまった先を盗み見る。
「ナハァーー!!!」
あの、あの瞳、俺幾度と無く向けられて来た記憶がある! つーか経験がある!!
先輩………貴方が好きだったのは純也だったのか……。
……しかし何故日々散々俺に熱っぽい目線を浴びせて来る純也が今は自分が向けられているのに気付かないのか。
DO☆N☆KA☆N!!
ああ、こういう場合俺っちどーしたらいーんだろうか!?
カラオケの前にさり気なく二人にすべき?
つーか俺のまわりそっち系多いな……。類は友を呼ぶって奴? あれ、そうしたら俺まで類に含まれちまうじゃねーか。違う、俺は、俺は……
「俺は断じて違う!!!!」
「勇二!?」
「仙台!?」
俺は走ってマクデゥナルデゥを出た。涙と唾液が宙に舞うぜ……!
後ろから純也と先輩の声がするが、俺の奇行なんていつもの事だからかあまり追いかける気が無い様だ。……追いかけて来いよ!!
「俺、俺は………!」
もういい!
お前等なんか知らん!!
「俺は、俺は、俺はよォ……!!」
……断じてホモじゃねぇ!!!
お疲れ様でしたー。
いやぁ、次は何時になりますでしょうか……orz
1ヶ月以内には続きうpしたいです!
気長に待ってやって下されば嬉しいでぃっす!
さてさてさてっ!! 今からぼーっとしてた間に皆様が付けてくだすってた評価にコメント返しに行かなくてはっ!!
それでは、あでぃおす!