タイトル未定2026/04/16 08:50
それから、父は毎日、朝から晩までパチンコに入り浸るようになりました。
家にいる時間よりも、外にいる時間の方が長かったと思います。
母は、いつも忙しそうでした。
仕事をして、残業をして、帰ってきてからも休む間もなく家事をこなしていました。
一人で、ずっとバタバタしていた印象があります。
その一方で、父は何もしませんでした。
それが当たり前であるかのように、家のことには一切関わろうとしませんでした。
パチンコで負けて帰ってくると、機嫌が悪くなり、家の中の空気は一気に重くなりました。
そのたびに、私たちはただビクビクして過ごすしかありませんでした。
勝って帰ってくることもありました。
そんな時は、お菓子を買ってくることもありました。
けれど、それは私たちが食べたいものではなく、タバコのにおいが強く染みついていて、とてもじゃないけれど嬉しいとは思えませんでした。
土日や、母が仕事でいない日は、子どもだけで過ごすことが増えていきました。
母は、父が働かない分を補うために、休みも取らず働き続けていました。
だから母は、父に私たちのことを任せて仕事に行っていました。
けれど父は、母が出ていくとすぐにパチンコに行ってしまいました。
家には、私と妹たちだけが残されました。
どう過ごせばいいのかも分からず、ただ時間が過ぎるのを待つしかありませんでした。
あの頃の記憶で、いちばん強く残っているのは、学校でのことです。
周りの子たちが、「どこに連れて行ってもらった」と楽しそうに話しているのを聞くたびに、ただ羨ましいと思っていました。
私の休みの日の思い出は、妹たちと家の中で過ごしていた記憶しかありません。
外に出かけた思い出は、ほとんど残っていないのです。




