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18, 異世界はこともなく

いやー、お金が貯まりました。ヤッホーいっ!


そりゃもう働きましたとも。忙しかったー。俺頑張ったー。第2回ラブドール召喚を行いたいと思います。


「出でよラブドールっ!」


今回はお姉さん風の美人さん、奏さんです。おおおっ!綺麗で可愛いぃぃぃ。


俺はそっと手を握る。……うん。人形さんだ。目を覗き込む。うん。完璧に無機質な感じだ。良かったー。まーた動きだすかとハラハラしたけど、ポチを脅しつけた甲斐がありました。


人形の奏さんを椅子に座らせて、ただただ鑑賞する。思うことは何を着せようかな、なんて考えている俺を見て……そんな目で俺見ないでください。お願いだから……


そんな至福の時を邪魔する奴が来た。


「それで?おたくは誰ですか。」


人形の奏さんの周りをうろうろしながら満面の笑みを浮かべる俺の事を呆れた表情で見ている、ポチとタマ、それと知らない娘さん。


「うちの名前はティリカ言います。これでも神国で教皇してました。」


20代後半のお姉さんっぽいヒトが俺に会いに来た。見ただけで分かりましたとも。普通の存在でない事は。


「ところで、それはなですの?」


「よくぞ聞いてくれました!この方は奏さん。俺のハーレム1号ですっ!」


テンション高く答えてあげる。もう、今日は機嫌が最高MAXだからね。


「はあ、そうですか……ところで、うちの事はご理解頂けてますかね?」


「ご理解頂けてますよー。昨日までの俺だったら速攻で殺してましたから。」


そうです。4柱の一つ、精霊神を宿した世界の理から外れた存在。元魔王や元エルフと同じヒトです。


「それで、なんか用ですか?」


今日の俺は忙しい。奏さんと一緒に過ごす予定なんだから。


「用と言う程の事でもないんですが、お互いに意思の疎通をしておいた方がいいと判断したまでで、と言うか、えらい邪魔してくれたなっ、ボケェェェッ!!」


お姉さんが叫んだ時には次元刀が首に這わされている。今日の俺は機嫌が良いので殺さないけど。


「知らんがな、そんな事。」


俺を睨んでくるお姉さんには興味がないから、奏さんの観察を続行する。


「それでー、態々俺の前に現れたのは滅して欲しいんですかね?それならプスッと行きますけど。」


「いえ、そう言う訳ではないんですが……あーっ、もうっ!200年ですよ!?200年っ!どれだけ苦労したと思ってるんだか……」


ん?200年って、10000年あったんじゃないの?


「エージの居た時からですよね?」


「そうよ!あいつにも散々邪魔されたわ。て言うか、あいつ怒ると怖かったし……」


言葉の最後の方では震えながら話していた。相当怖かった様だ。どんだけ怒らせたんだか。俺が不思議そうに見ていると


「あれから何年経ったかわからないの。なんかぐちゃぐちゃになって、私の意識が覚醒してから200年って言う事よ。そりゃもうビックリしたわよ、世界の変貌ぶりに、中身は全然変わってないけど。」


10000年経った事や、変化した世界の事を話してやると、お姉さんは脱力して燃えかすの様になっていた。


「私は今まで何をしようとしてたんだろうね……」


あー、そんな顔をしないでよ。報われない努力程虚しい事はないって、良く知ってるから……


精霊の加護を失ったヒト種の為に魔法を改良し、魔族やエルフから身を守る為に核を奪って魔法を強化し、ヒト種の未来の為に行動してきた。ただただヒト種の為だけに。


自分の努力が、この世界に否定されたと思っているのだろう。やってる事は理解できないが、否定された気持ちは俺にも分かる。


「もう良いわ。プスッとやって(殺して)ちょうだい。」


俺は彼女を見つめる。


諦めてしまった者に変化をもたらすのは難しい。そんな事は、誰よりも知っていた。知っていたのに……あー、クソっ!お節介かも知れないがクソ()の思惑通りにしてやりたく無い。


俺は彼女たちの所に行くよう説得した。ほんとお節介だよ……


「今更、合わせる顔が……無い。」


泣きそうな顔をしながらも、決して涙は落とさない覚悟が見える。そんな女性がいる。


世界の残酷さを知る。世界が無慈悲だと知る。そして、世界の一部だと思い知らされる。


彼女はみんなの所に行った。……俺も、最後には行けたらいいな。






俺はポチに聞いてみた。


「ポチは何を望むんだ?」


「何とはなんですか♡」


俺はポチ……いや、神。違うな、世界其の物を見つめる。


「おそらく俺は、ポチ(世界)を滅する事が出来る。そうなんだろう?……だからポチ。おまえはどっちを望むんだ?」


その為の次元刀。その為の俺。


ポチは優しく俺を見ていた。


その顔が怖いんだ……怖くて怖くて、身体の震えが止まらない。これが存在の違いなんだろう。それでもポチが望むなら、と思っていたが


「何も望んでないですよ♡」


いつもの悪戯っ子のような表情をしているポチがそこに居た。


「……」


そうか。そうなんだな。俺じゃないって事か。


俺もポチに笑ってみせる。ご苦労さんだけど、次の人に任せるよ。俺は俺の目的に邁進して行こう。


目指せ!100体のラブドールだっ!




終わりました。今まで読んでくださり、ありがとうございます。


次があるとしたら、もうちょっと勉強したいと思います。


それでは失礼します。

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