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第3話 ドラゴン

 第3話 ドラゴン

「夾さーん、疲れたよぅ…」

 

「私も疲れたー!」

 

 後ろを歩いていた奏と依鈴が言った。

 

 4人が居る場所は森林だった。出発してから3時間ほど歩き詰めだったため結構疲れが溜まっているようだった。

 

「そうだな…休憩しようか。泉、いいか?」

 

「…」

 

 泉は無言で夾を見た。夾はそれを肯定だと思い、休憩の準備を始めた。

 

「なぁ、みんな日本から来たんだよな?どこから来たんだ?

 

 休憩をとってから少したった時、夾が問いかけた。

 

「私達は東京。泉は?」

 

 依鈴は答えた。

 

「俺も東京。お前は?」

 

「お前って…名前で呼べよ…。俺も東京だ。てことは、みんな同じとこから召喚されたんだな」

 

 そのとき、泉がいきなり立ち上がった。

 

「な…なに?」

 

「お前らの後ろ…ドラゴンいるぞ」

 

「…」

 

 3人が一斉に固まった。夾が恐る恐る振り返ると、そこには巨大な赤竜せきりゅうがいた。

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

 夾が叫んだのと同時に依鈴と奏は立ち上がって振り向いた。

 

「きゃぁぁぁぁ!」

 

 全員が泉の周りに集まった。

 

「…逃げるか?」

 

「う…ん」

 

「やだね」

 

 奏が言い始めると同時に泉は断った。

 

「おっ…おい!」

 

 泉は赤竜に向かって剣を構え、走っていた。

 

「はぁぁぁ!」

 

 剣が赤竜に振り下ろされると同時に血飛沫がとんだ。

 

「…どうする?」

 

 依鈴は夾に聞いた。

 

「あいつ1人で戦わせるわけにはいかないしな」

 

「そうだね」

 

「いくぞ!!」

 

 掛け声と共に一斉に走りだした。

 

 それぞれ独自の技法で戦っていた。しかし、夾はどうしていいのかわからずただ剣を振り回すだけだった。

 

「…?なんだ、この力は…?」

 

 夾はしばらく剣を振り回しているうちにあることに気づいた。

 

「剣から力が伝わってくる…?いや、違う。卵からだ…」

 

 そう、ポケットにしまっておいた卵が僅かに光を帯びているのだった。

 

「おい、みんな。気づいてるか?」

 

「…」

 

「うん」

 

 泉は無言だったが、依鈴と奏は頷いた。

 

「これでしょう?」

 

 そう言って、依鈴たちは同時に卵を取り出した。

 

「なんだろうね。この卵…」

 

 奏は首を傾げながら言った。

 

「奏!危ない!」

 

 いつのまにか奏の後ろに赤竜が居るのに気づいた夾は叫んだ。

 

「キンッ!」

 

 夾が走り出したのと同時に泉は奏に襲い掛かる竜に一撃を食らわせ、奏を別の場所に移動させていた。

 

「なんなんだ、あれは…」

 

 泉の動きはとてつもない速さだったのだ。

 

 助けられた奏も何があったのか分からないようだった。

 

「お前、ボーっとしてると襲われるぞ」

 

 泉が言った。

 

「…」

 

 驚いたまま夾は動くことができなかった。

 

 それからは泉が1人で戦っているのと同じようなものだった。

 

 他の3人も攻撃をしているのにもかかわらず、まったく効いていなかった。

 

 もう少しで赤竜が倒れそうなところで、空中に魔物が現れた。

 

「ちっ。しくじったか。次は命が無いと思え」

 

「は?」

 

 そう言った後、時空の歪みへと竜と魔物は姿を消した。

 

「なにあれ?」

 

 依鈴は不機嫌そうな顔で聞いてきた。

 

「命は無いってなによー!次は殺し…」

 

 依鈴は何かで血管が切れたようだった。

 

「まぁまぁ…。そういえば泉、あの戦いの動き…どうなってるんだ?」

 

「さぁな。卵の力が武器を通して体に伝わってきたらああなった。そういえば、卵の声が波長がどうのこうの言ってたな」

 

「波長…?」

 

 奏は考え込んだようだった。

 

「卵の声…?」


泉以外の3人はわけが分からず考え込んでしまった。


「あぁぁぁ、もう!考えるのは面倒くさい!さっさと王宮いこうよ」


「お姉ちゃん…またあんなのでるのかな…」


奏は心配そうに言った。


「奏は私が守るからね」


「うん」


「じゃぁ王宮にいこうか」


夾達はまだしばらくかかる王宮を目指し、出発した。

意外と更新早かったですね。なんか話がごちゃごちゃしてきました…。

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