決着?セリカの妖術
ご無沙汰しておりました。46話目となります。よろしくお願いいたします。
ドロシーの魔法陣から放たれる火炎や雷撃魔法の嵐をセリカは縮地を使い、すんでの所で避けていく。しかし、イサクの縮地とは違いセリカが一歩で進める距離は10メートルに満たないほど。その上、連続使用により魔力も残り少なくなってきている。ドロシーもだんだんと命中精度を上げてきており徐々にセリカの身体に傷が刻まれていく。そしてついに…
「捉えたっ!!」
セリカの縮地のタイミングに完璧に合わされた魔法が襲い掛かる。
「…っ『術式開放! 雷の暴雨!!』
咄嗟に避けられないと判断したセリカは何時ぞやの盗賊を逃がした際に充填していた雷系最上級呪文を開放する。放たれた巨大な稲光は雷鳴を轟かせながらドロシーの魔法を掻き消し試合場を閃光で覆う。
「ちょっとマジ!?こんなモノいつの間に仕込んでっ…『最大障壁展開!!』」
ドロシーの魔法により威力が減少していたこともあり、セリカの魔法はドロシーのバリアを割ることは出来たがドロシー本人に届くことは無かった。強烈な光と音を除いて…
「やっば…目と耳が…」
「これぞ奥義…」
視覚と聴覚を奪われたドロシーの顔面に距離を詰め、跳び膝蹴りを叩き込むセリカ。
「閃光妖術!!」
まともに喰らったドロシーはその場に崩れ落ちる。
「またの名をシャイニングウィザード……決まった…」
ニヤリと笑うセリカの背後から声を掛ける人影が現れる。
「妖術って物理技だったんだな」
「そりゃあプロレ…ス……お、おはようございます、トウマくん…」
「おう!今度はセリカの姉ちゃんがお休みの時間だぜ?」
ドロシーとの戦闘で魔力の尽きていセリカがたっぷり睡眠をとっていたトウマに勝てるわけも無く、あっさりと風魔法で場外へ吹き飛ばされてしまった。
『勝者トウマァァァァァアアアアアアア!!!!!Bランクマッチ優勝者はトウマ選手!!!!』
パンチの勝者宣言と共に沸きあがる歓声。
「なんかズルイ勝ち方な気もするけど…勝ちは勝ちだぜ!!」
「いやぁ2人とも惜しかったなぁ!」
「見ごたえある良い試合だったぞ」
控え室に戻ってきたドロシーとセリカの健闘を称えるグレイとイサク。
「ちっともよくないわよ。結局試合中ほとんど寝ていたトーマの漁夫の利じゃん」
「全くです。これじゃあタダの無賃労働ですよ」
膨れっ面でそれぞれ不満を漏らすドロシーとセリカ。控え室のモニターには賞金を手渡されるトウマの姿が映し出されている。
「ま、油断したお前らが悪いだろう。それより折角だ。この後飯でもいかんか?」
「何それ。ナンパってやつ?奢りなら考えてもいいけど」
「俺よりお前の方が稼いでんだろ……まぁ女性陣に奢るのも甲斐性か。イサク、半分出せよ?」
「俺もか!?…この後の試合も見て行きたいが、まぁいいだろう」
なんだったらトウマを誘ってちょっと払わせようか等と話す3人。
「あー私、この後ダンスコンテスト見に行くので遠慮しますね。知り合い…友達?あれ…??…まぁ、とにかく出場者に仲間がいるので応援しに行きたいので」
セリカが断りを入れるとその発言を聞いたグレイが、じゃあダンスコンテストを見ながら食べればいいだろっというわけで、奢りならどこでもいいというドロシーと半強制的にイサク、そして控え室に戻ってきたトウマ全員でダンスコンテスト会場に行くことになった。




