・・・何ですか、コレ?
今回のお話は少し趣向を変えてみました。読みにくいと思いますが・・・よろしくお願いいたします。
セリカ達が退出した後、玉座の横に立つ護衛の騎士がエルザに口を開く。
「エルザ様、よろしいのですか?先ほどの商人…」
「ええ。分かっていますよ。復号魔法…つまり年齢詐称の術式を解いた件でしょう?」
「はい。まさか詠唱無しでディコードを使う者がいるとは思いませんでした。他の者は気づいていないようでしたしエルザ様にお考えがあるようでしたので不問にいたしましたがこのままでは…」
「心配性ですね。術式を解いたところであの魔法は使えないことはあなたも知っているでしょう?門外不出の神秘としていますが洩れたところで、この魔法の発動条件を満たす事は無理ですからね。なんせ…」
「んんん~♪やっぱり本場のフランス料理は…って違いました。フラワ料理?……とにかく美味しいです!」
出される料理に舌鼓を打つセリカ。エルザとの謁見を終え、騎士団に用があるとか言うヨハネと別れると、エルザの計らいで使用人が街の案内をしてくれることになった。まだ夕飯を食べていないと伝えると案内されたのは豪勢な外観のレストラン。そこでコース料理を振舞ってくれた。
「お気に召しましたか?」
給仕をこなすイケメン使用人のブラッドが太陽のような笑顔を向ける。
「ええ。パン1つでもここまで美味しいなんて良い国ですね~。何個でもいけそうです♪」
「ここは私の実家でして、エルザ様のお気に入りの店でもあるのですよ。ご覧ください、窓から見えるセイネ川を。街の光が乱反射して美しいでしょう?この景色を眺めながらワインを飲むエルザ様もそれはそれは…」
フラワ国首都パラスの街中を流れる大きな河川を指しながら説明する使用人。
「わお♪これってテリーヌですか?うふふ♪本場のテリーヌゥ♪」
「……」
対して、セリカは花より団子、食い気が勝っていた。
「大満足です♪これだけでもこの国に来た甲斐があったというものですね」
食事を終え、ブラッドにエスコートされながらセイネ川のほとりを歩くセリカ。映画のワンシーンのようなその情景はまるで自分がお姫様やお嬢様になった気分だ。
「セリカ様、まだまだ夜は長いです。街に繰り出しショッピングをするのはいかがですか?」
「美術品は私には理解できませんよ?」
「この国はなにも美術品だけではありませんよ。服飾、アクセサリー、食材などを仕入れてみてはいかがですか?セリカ様は行商人であるとお聞きしましたので…薬だけでなくこういった物も必要でしょう」
「…なるほど。確かにこの国にはデザイナーもたくさんいると聞きましたしご飯も美味しかったですからね」
「では参りましょう」
すると突然ブラッドがリズムを取り出した。
♫ようこそ、ここはフラワ国
「え、どうしたんですか?」
♫花の都パラス
歌いながら踊るブラッドに連れられ街道に入るとアコーディオンを奏でる青年が加わる。
♫目映い光の中 愛を歌い 恋に踊る街は
♫まさに芸術
♫♫パラス パラス パラス♫♫
道行く人達全員がリズムに乗って歌い踊りだす。
戸惑いながらもセリカは近くの服屋に入る。
「この服見せてもらってもいいですか?」
♫さあ一緒にカンカン
♫カンカンを
♫♫踊りましょう♫♫
「あの~」
服屋の店員も歌い踊りだす。
いくつか目ぼしい物を手に取りお金を払うと服屋を出るセリカ。
するといきなり見知らぬ美男子がセリカの目の前に現れる。
♫夜はこれから恋の街 あなたを強く抱き寄せ
「……」
♫砂糖菓子のような甘い一時をお見せいたしましょう
「♫恋は幻 覚めれば夢 何も残らないわ」
すると何人かの女性がセリカの後ろに立ちコーラスを奏でる。
「♫そうよ 男は何時だって 心を見ていないもの」
♪男は野獣
「♫好き勝手な事ばかりするのだから」
♪男は自己中
ブラッドを中心として男性陣が対面する形で現れる。
♫心を見れないのは君が美しすぎるからさ
♪君はまるでダイヤモンドさ
♫好き勝手にするのは君を僕だけのモノにしたいからさ
♪君は僕の心に住み着いてしまったのさ
男性陣と女性陣が対峙するど真ん中に子供を連れた幸福そうな親子が現れる。
♫たとえ一夜だけの魔法だったとしても この手に 胸に残る温もりは真実
♫愛は形として表れ 神は祝福の鐘を鳴らすの
♫何より愛は
「「「「「「世界を救う」」」」」」
男性陣と女性陣がそれぞれペアを組み、セリカもブラッドと手を組んで踊りだす。
♫さあ踊りましょう
♫さあ歌いましょう
♫ここは愛と美の国フラワ国
♫花の都の
♫♫♫パラス パラス パラス♫♫♫
♫夜はまだまだこれから
♫素敵な恋に溢れている
♫ここは恋に踊る街
♫花の都の
♫♫♫パラス パラス パラス♫♫♫
「愛しきことは美しきかな………ここは花の都の………」
♫♫♫パラス パラス パラス♫♫♫
サブタイトルは歌い終わった後、正気になったセリカの第一声です。




