【喫茶店】恋人との別れ
「いらっしゃいませ」「にゃー」(いらっしゃい)
無言でカウンターに着く女性。その顔は涙で前が見えなくなるほどの悲しさが表れていました。
フウさんにクッキーの生地を頼み。私はお冷を置かずただひたすら珈琲豆を砕く。
店の中には数人のお客様がいたが雰囲気を察してテーブルのほうに移動した。
豆を砕き終わり珈琲を淹れる。
にがい、とても苦い珈琲を私は彼女のために淹れる。
私は無言で彼女の前にそっと珈琲を置きオーブンの元へ行く。
彼女は顔から手を離しそっと手に持ち静かに口に含んだ。
少しずつ中身を啜り苦味に顔をしかめながら少しずつすこしずつ飲んでいく。
それを横目で見ながらオーブンを開けクッキーを取り出し半分はラッピングし半分は小皿へと分散させていく。
フウさんが体で隠してクッキーを食べていたことは後で怒りましょう。口元に食べかすが付いてます。
小皿の一つを彼女の横へ置き、ほかのお客様に「サービスです」と小皿をテーブルへ置く。
カウンターに戻りまだ温かいクッキーを掴み口の中へ入れる。
歯に力を入れなくてもサクサクとクッキーが砕けていき舌触りのいいバターの風味が口の中へ広がる。
うむ、美味しい。
彼女は両手で持ったカップを手放しクッキーを半分口に入れる。
サクサクっと店内はクッキーの音だけになった。
一つ、二つ、口に入れていき小皿にあったクッキーがなくなった頃、私は彼女に言いました。
「世の中には悪い人がいますね。でもきっと同じくらいにいい人もいますよ、貴女が素敵な人と出会え
ますように」
そういうと私はフウさんをカウンターに乗せ彼女の玩具にさせるのであった。
クッキーを食べた罰と思いつつアニマルセラピーをする私だった。




