【港区】求める物語
「私が今回依頼したいのはお店で出す鳴砂糖と物語です」
「鳴砂糖は分かりますが物語ですか…」
一般的に指名依頼を受ける場合ある一定の力量が求められる。これは依頼主が適正だと思う以外にギルドを通さずに行うため個人の見極めるが必要になる。
「マスターは僕らの総帥というかギルドの創設者なんですしわざわざうちのギルドに頼まなくても専門のギルドとかちゃんとありますよ?」
「依頼は平等ですよ。特に贔屓しているわけでもありませんしこれも経験です」
今は港区の一角で酒場を開かせて頂いている私にとって創設者と言われるのは些か羞恥を感じます。
昔々の話になりますが私は「冒険者」という名前を作り「ギルド」を作りました。
当時は旅人が旅費に困った際に何でも屋という物をやっていたのを見て「しっかりとした商業化したら街も旅人もどちらも良いのではないか?」と思い資金、資本投資をしたら思いのほか好評でここまで育ってしまったわけなのですが…。そんな軽い気持ちはどこかに飛んでいき今ではどの町、街、都にも1つはギルドがあるくらいの常設になってしまったのは驚きでした。
「さて今回の依頼ですが私と共にエルフの森の中までの護衛任務を軸に御願いします」
「結局は護衛任務になるのか…。分かりました。依頼を受諾します」
「それでは明後日のお昼から出かけようと思いますので準備をしておいてください。それと護衛任務中に課題を出しますのでそちらも貴方たちには依頼として出しますからね」
「げ…噂の課題がとうとうきちゃったよ…」
肩を落とす目の前の青年にフゥさんは一声鳴きその場は終わった。




