二刀流の戦闘
ローラシア王国ーーー
そこではいかにも戦争が始まりそうと言った物々しい雰囲気が漂う。
「戦争なんかやって何かいいことあるのかな?人が沢山死んでいって悲しいだけなのに…」
「良いことなんかありやしない。物価は上がるし、人もおかしくなってしまう。リアルでもアメリカがイラン攻撃をしたらしい」
「イラン戦い…ぷっくっく…」
どこからともかく現れて、密かにマスター達の話を聞いていた悪魔乙女のリリーがさりげなく駄洒落を放つとその場はたちまち凍りついた。
「リリーいつの間に…」
なんとなく予感していたマスターだが気のせいだったのか、リリーはいなかった。
戦争でなにもかもが値上がり、人は死んでいくしやる意味あるのか?
答えて瞬一様!
そして戦争一時間前ーーー
マスターや乙女達も集まるが何故かスフレがいない。
マスターが点呼を取るがスフレがいない事に気がつく。
「あれスフレは?」
「知らないわよ怖気付いて逃げたんじゃない?」
ロザリーが肩を上げる。
「まだ子供ですし戦争に参加させてもいけない気がしますわ」
カトレアがスフレに助け舟を出す。
「でもスフレがいないと「みんなおまたせー!!」
マスターが言いかけたところでようやっとスフレが走って来た。
「スフレ!なんなのその恰好は!!!」
ロザリーが顔を真っ赤にして絶句する。
スフレの格好はなんだ?なんだ?なんだ?
なんとスフレは舞踏用のなんともセクシーな衣装を纏っていた。
「スフレはこのままじゃ怖いから、いっそ気合いを入れようと思ってこの恰好にしたの!!」
スフレは叫ぶ。
カトレアとトンヌラが鼻血を噴かせる。しかしスフレは臆する事なく放つ。
「スーのせくしいなダンスでドキドキさせる!だからみんな頑張って!!」
そう言ってスフレは精一杯躍る。
「もういいもういいからっ!」
ラナンが止めた。
ともあれ、戦争は始まった。
「やっぱり戦争はドキドキするわね…」
「でも起こるべくして起こるものなんだ…僕達は精一杯戦おう」
アイランが震えるのをモョモトは慰める。
いつも喧嘩しているがやはりカップルなのか、互いに慰め合う。
「ロロイはまだ熱が引かないって…」
「インフルエンザだからね…仕方がないよ」
ラナンが告げマスターは納得。
出来れば一緒に戦いたかったがロロイがインフルエンザなのに参戦させる事は出来ない。
「来たぞーーー!!!」
知らせる傭兵。
「僕の二刀流ここで試す時!!」
マスターが攻め込む。
「行くぞキマイラストーム!!そしてフレイヤ!!」
マスターは左手にキマイラストーム、右手にフレイヤを放った。
ドカンドカンドカン!!
マスターの二刀流で次々と敵が崩れ去る。
「さすがはマスター!俺も負けてられないな!!行くぞドラゴンドドーンそしてそしてフォルネウス!!」
モョモトもまた、二刀流で敵を撃破していく。
「私も負けませんわ!べギラズン!!」
アイランもまた、強力な呪文で次々と撃破していく。
マスターの協力もあって戦いは優位に運ばれた。
ある時までは…。
そしてトンヌラも地味に活躍。
「サバキ!来るな来るなあぁ!!」
基本的には弱気な性格だが彼の呪文は役立つ事が多い。
サバキとは当たると即死する呪文。命中率はなかなか低いが一発即死で当たるとそれだけで戦いが有利になる。
「トンヌラさんもあんなに怖そうに戦ってくれてる。僕も頑張らないとな。特に風の方が突出している気がするけど…」
マスターも火、水、風、光、闇の5つの力のうち風の力が特に強いのが伝わる。
「お兄ちゃん頑張れ頑張れー!!」
それはスフレが薄着のままハッスルダンスを踊っているからだった。
それは戦争の恐ろしさを誤魔化す為わざと薄着になり現実逃避しているだけだがその力はマスターには役立った。
「すばしっこいなこいつめこいつめ!!」
魔物達がマスターを捕らえようとする。
「無駄だ御影とルカソウルの二流撃ち!!」
マスターは風の力と二刀流を駆使して敵を次々に撃破。
ーーー
「マードン様マードン様!!」
「なんじゃどうした!?」
アキルンダロゥ帝国を率いる長、マードンの元に使いが現れる。
「ローラシアに別の者が加勢に加わり我々は劣勢に立たされています!!」
「なんじゃとう!?」
ぴくりと眉をしかめるマードン。
「役立たずな連中どもめこれでも食らえ!!」
「ぎゃーー!!」
マードンは手下を焼き払った。
「儂としたことが怒りに我を失ってしまった…まあ良い代わりはいくらでもいるからな。そんな時は奥の手よラナルート!!」
マードンはラナルートを唱えた。ラナルートとは昼夜を逆転させる呪文。
時間は夜の22時になる。
それには味方部隊の殆どを戦闘不能にさせる狙いがあり、それは皮肉にも功を奏してしまうのだった。




