堕少年のアジト
薄気味悪い廃墟に何人かの男達がいた。
男達はスマホに齧り付き中毒のようにハマっていた。
「開拓はやめらんねー!」
「22時のギルバトも起きて全力で勝ってやるぜえ!」
「5万も課金しちまったがどうでも良いぜぇ!」
男達ははしゃいでいたが1人のギルドのマスターが納得いかない様子をしていた。
「このギルドは何かが足りない!!」
突然そのマスター、ドミトリが叫び出すものだから他の隊員が目を丸くしてマスターに視線を向ける。
「何が足りないんスか?」
「ここには紅一点がいない!何故ここは男ばかりなんだ!女がいなけりゃ盛り上がらないだろ!!」
ドミトリが地団駄を踏んだ。
「そう言えばそうだ…」
「ここは男ばかりのむさ苦しいパーティー…女の子がいないじゃないか…」
「女漁りにいくぞてめーら!」
「おうっ!」
ドミトリは他隊員を率いて女漁りに出かけた。
しかし彼らは出不精で日頃から外に出ずに549にハマりこみ、それを引き換えに自身はどんどんと堕ちぶれてしまっていたから女性のみでなく社会すら遠ざけるような容姿とオーラを放っていた。
そう彼らがロザリーが言ってた“堕少年”だった。
人生のほとんどを549に捧げてしまっていた彼らはどう勇み込んでも外に出るのに人一倍の勇気と気力を要した。
「早く外に出ろよ…」
「わかってるしかししかし、心の準備が出来ないのだ…」
押し問答しあう堕少年一派…。
まさか彼らがマスター達にとって脅威になるとは誰も知らなかった。
「精神安定剤を飲もう」
堕少年達は薬を飲んだ。そうすると精神は安定する。そしてなんとか外に出ることが出来た。
「うっ眩しい!」
「外がこんなに眩しいなんて!」
堕少年達はロクに外に出ることが無かったので太陽から注がれる光に目を覆ってしまう。
「ためらうな!外くらいみんな出てるだろ!」
ドミトリが隊員達を強く怒鳴る。
「マスターよりカレンに怒られ隊…」
隊員の1人がこう溢すとドミトリの一撃が飛んだ。
「この野郎!このギルドから出て行け!!」
「ひいぃ!!」
ドミトリはその隊員の首を容赦なく刎ねた。
「お前らも俺に逆らったらこうなる事を忘れるな」
「は…はいぃ!」
隊員達はドミトリに恐れおののき、それでもついて行った。
そのドミトリのギルドはなんとSに上り詰めており、そのドミトリは開拓をバカスカやって課金もしまくり、ガチャを回しまくり、結果強力な使い魔を備えた実力者。
だからだから相手がどんなに独裁を強いていたとしても離れられなかった。
「こんな所に女がいるわけねえか、街に行くぞ」
ドミトリは隊員を率いてこの森から街へと歩いた。
堕少年達が街に着くが街の人の反応が熊がやって来たかのような顔色になる。
「堕少年達だー!」
「逃げろー!」
街の人が一斉に逃げ出す。
「俺達の何が気持ち悪いんだー!!」
堕少年達から黒い魔力が流れ込み彼ら自身制御が出来なくなった。




