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549物語  作者: チイチイノファン
549物語本編
1/56

風の子スフレ

マスターは暫く二次障害で意欲を失っていたが活力が若干戻り同人誌を描き始めるようになった。


その時マスターは意欲がいつもとは倍増していて極めて同人誌描くのに夢中になっていた。


ちょうどそんな時のこと。

「ふふふ同人誌を描いて販売するんだ「お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん!!」


マスターに一人の少女が満面の笑顔で飛びついてくる。


「あわびっくりした!どうしたんだいスフレ?」

とマスター。


スフレはいつもの格好とは違う、煌びやかなドレスを着ていた。


「おおそのドレスどうしたんだい?」

「へへん似合うでしょ?スー今度イベントで主役になるの!お兄ちゃんも是非見に来てね♪」


スフレは微笑みかけてそう言う。

因みにスフレの一人称は「スー」まだ11歳と幼く無邪気であどけなさがある女の子だ。


「そ、そうか楽しみだな!是非行かせていただくよ!」


マスターは「同人誌を描きたくて描きたくて仕方ないのに…」と思いながらもスフレの泣きだす姿は見たくないばかりにそう空返事をした。


そしてマスターは喫茶店を経営しているが5人の乙女に接客や料理などの業務をさせている。


スフレもその一人だ。


「スー主催でイベントやるのよね?ドレスもよく似合ってたわ」

とポニーテールの少女が言う。


名前はラナン。料理に意欲的だが彼女の作る料理はゲロマズ、だからだから接客に甘んじている。


しかし朗らかな表情と声が好印象の少女だ。


「素敵でしたわ素敵でしたわスー様…」

長身の少女が鼻血を垂らしながら、はしゃいでいるスーを見つめる。


カトレア、凍っていたのをマスターとラナンが救い助かった。彼女はスフレ煩悩な為頭はスフレの事でいっぱいである。


一見すると知的でクール。落ち着いた印象がある。


「あらまあ素敵ですわ。出来れば私達も行きたかったですわ…」

おっとり系の女性が言う。


プルメリア、その顔は光を讃えていて極めて美人である。おっとりしてて抜けてるのが欠点か。


「アンタらちゃんと仕事しなさい!」

そう少女達に叱るのはロザリー。


ツンデレ女子である。

引きこもりだったがマスターに救われた。


「ブーうるさいなロザリーお姉ちゃんは!」

スフレは話を切ってしまうロザリーに頬を膨らます。


「まあまあ仕事しましょうしましょう♪」

プルメリアはニコニコした表情を崩さずロザリーに従う。


仕事が終わってからもスフレはイベントの稽古をしていた。


「もういい加減休もうよ…」

「ぴ…ぴこーん…スー先輩元気過ぎ…」

ナツメとチコは稽古に振り回されて困憊こんぱいしている。


「駄目駄目!最高のイベントにするんだから!!」

スフレは燃え上がっている。


いっぽうスフレを先輩と呼んでいるチコだが彼女より3歳は歳上である。


と言うか学園ではスフレは飛び級でラナンやカトレアと同級生になっているのだ。(4人は高校生くらい)


11歳で元気盛り、ちょっと我儘な少女スフレは最高のイベントにしてマスターに感動させようと言う意欲が人一倍盛んだった。


「風の魔力よー!」

スフレはチコやナツメを付き合わせ寝る間も惜しんでイベントの稽古に励んでいた。


いっぽうでいっぽうでマスターは同人誌の続きを描いていた。


「うふふかっちゃんも登場させてみようかな?かっちゃん可愛かったな♪」

マスターはふとかっちゃんの事を思い浮かべる。


かっちゃんは友達の小説の登場人物である。


「とすると六助は闇堕ちさせなきゃいけないな…その予定は無かったんだが盛り込んでみるか…」


マスターはむげひかの制作に励んでいた。


それからスフレの大イベントの日はやって来たそのお昼頃。


マスターはむげひかを描き続ける事に夢中になりスフレのイベントの事は忘れてしまっていた。


一方でスフレはジルハラード劇場の表舞台に立ち、劇の本番に立っている。


「あれれ?」

チラッと観客席を見るスフレだがマスターがいなかった。


ーーー


「うわあああぁん馬鹿ああぁ!!!」

スフレ泣き喚く。


「スー泣き止んで」

「困りましたわねぇ…」

ラナンとプルメリアが慰めまくるもスフレは地団駄を踏んで泣き止まない。


「どうしたのどうしたの?」

マスターが駆け寄る。


「マスターアンタスーに何したのよ!!」

ロザリーがマスターを見るや怒り口調で問いた。


「マスター…。あれからスーはずっとこんな調子なのよ」

「おいたわしやスー様…」

とラナンとカトレア。


「劇見に行かなかったんでしょ?」

と言いながらジト目で睨むロザリー。


「あ…ごめんね…」

マスターはふと思い出し平謝りした。


「もうお兄ちゃんなんか知らないっ!!!」

スフレは飛び出した。


「あぁスー!」


途方に暮れるマスターに対してロザリーは言った。


「アンタの責任よマスター。スーあんな風になったら大変なんだからね!」

「うん………」


マスターは骨が折れそうな気持ちになった


ーーー

「ふう描き終えた!」

マスターは見事同人誌を描き終えた。


「久々に549でも開くかな?」

マスターは549を開いた。


そして次はロザリーイベントがやっていた。


「ロザリーがイベントに出るんだね見に行こう見に行こう♪」


マスターはロザリーイベントに出かけた。


スフレはその様子をじっと見ていた。


「お兄ちゃんスーのイベントは見に来てくれなかったのに他の人のイベントには見に行くんだ…」

スフレは怒りが沸々と湧いてきた。


悔しくて悔しくて、せっかく必死で頑張った劇をマスターが見に行かなかった事でスーの心に闇が覆った。


スフレはマスターの描いた同人誌に目を映す。


「マスターがスーのイベント見に来てくれなかった理由はこれなんだ…」


スフレの瞳には光を失い顔半分は闇に覆われていた。


そしてそして黒い魔力がスフレを覆う。


(燃ヤセ燃ヤセソノカミヲ燃ヤセ…)

黒い魔力がスフレに訴えかけてきた。


ーーー劇場。

マスターはロザリーのやってる劇場に夢中になっていた。


他にはアンジーが共演していた。


「ロザリー先輩今助けに行きます!シュパパパ!!」

アンジーが猛る。


アンジーは学園乙女でくノ一の一族の少女だ。

白銀の髪を揺らし素早い動きでロザリーを助けに行く。


「なんとかしなきゃここから脱出しなきゃ!」


ロザリーは真剣に演技をする。

なんか、いつもツンデレで生真面目なロザリーなんだが、か弱い中に芯の強さが見えてマスターには新鮮に感じた。


「ロザリー頑張れ頑張れ!」

マスターは手に汗を握りロザリーを応援する。


そしてそしてアンジーが華麗に動く。

空中回転をし華麗にクナイを飛ばしとらえられたロザリーの拘束を解いていく。


「アンジーの動きも見事だ!」

目を輝かせるマスター。


そして救い出されるロザリー。


「大丈夫ですかロザリー先輩!」

「ええ一緒に魔物を倒すわよ!」


ロザリーとアンジェリカは見事魔物を撃破。


「わおやったやった!」

マスターは手をパチパチさせて喜んだ。


「お疲れ様でしたなロザリー先輩!」

「お疲れアンジー。アンタもカッコよかったわよ」

「いやいやそんなー♪」

と仲睦まじく語らう中マスターが姿を見せた。


皺ひとつなく微かに日に光るタキシードを着て綺麗な花束を持っている。


「カッコよかったよロザリー」

マスターはにこやかに言う。


「行きましょうアンジー」

ロザリーはマスターには目もくれず横切ってスタスタと歩いていった。


「あ、マスター殿の事は良いんですか?」

「良いの良いの」


アンジェリカはマスターをチラッと伺っていたがロザリーが早歩き気味で遠ざかっていくため慌ててロザリーを追いかけていった。


「あら………怒ってるのかなロザリーどうしてなのかな?」

マスターはロザリーの背中を目で追ったまま途方に暮れていた。


「マスターを無視してどうしたんですか?」

「あの人には神経を疑うわ。スフレのイベントには見に来てくれなかったのよ」


ロザリーは激おこだった。


「確かにスフレ先輩は気の毒でしたが…」

「とにかくとにかく、スフレの事を考えたらマスターには怒って当然だと思うの!」

「そうですなそうですな」


しかし帰ると更に大変な事になっていた。


「僕ロザリーに何かしたのかな?イベントには見に来たのだから歓迎して良いはずなのにな」

マスターはそう考えながら帰宅した。


そして同人誌を売ろうとしたがその原稿が無いのに気づく。


「どうしたんだどうしたんだ?」

マスターは必死に探すがその原稿が無い。


(あれは命の次に大事なのに!!)

マスターは気が動転した。


(悪魔が隠したのか?悪魔の仕業なのか?)

マスターは必死に気を探る。


探ってもわからずマスターは乙女達に助けを求める事にした。


「みんな僕の原稿が無くなった一緒に探してくれないか!?」

「「えぇっ!?」」

慌てて振り向く乙女達。


スフレの肩がビクッと跳ねたのをロザリーは見逃さなかった。


「スフレアンタひょっとして…」とロザリー。


「お兄ちゃんが悪いんだもんスーのイベントを見に来てくれなかったから…」


ボソリとスフレが呟いた直後マスターの目の色が変わった。

「なんて事するんだ僕の原稿を!」

「マスター落ち着いて落ち着いて!」

他の乙女が止めるがマスターの怒りは収まらない。


「あんな面白くもないもの見る価値ないもの!!」

スフレが言い返す。


ベチンッ!

マスターの手が出てしまった。


「うわあぁん馬鹿あぁ!」

うっかり手が出てしまったがもう遅し、スフレは泣き出して走って行ってしまった。


「マスタースーを許してあげて!」

「そうですよスフレ様はまだ幼い女の子。子供なのですわ!」


ラナンとカトレアが必死にマスターを説得。


「もう一生許してやるもんか!」

マスターは怒っていた。


そしてそして布団の中で泣きじゃくるスーを宥めるのはプルメリアとロザリー。


「あらまあなんて事でしょう…」

「マスターもどうかしてるわ!」

スフレに同調しマスターに怒るロザリー。


「お二人とも落ち着いてください」

プルメリアはスーどころかロザリーまで慰める始末となった。

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