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おじさんから聞いたこの話は真実? (1)

「襲撃された時に一緒にいられなくてごめんね」


 おじさんが申し訳なさそうに話している。


「謝らないで……私は怪我をしなかったし大丈夫だよ」


「……ぴよたん。怪我がなくて本当によかった」


「おじさんは今日私を見守ってくれるの?」


「はは。そうだね。また一緒にいられるようになって嬉しいよ」


「私も!」


「ぴよたんはかわいいなぁ」


「『ぴよたん』は恥ずかしいよ……」


「はは。かわいくてぴよたんによく似合っているよ」


「うぅ……恥ずかしいのに……」


「ぴよたん……隠していたら身構えられないから……話してもいいよね? 一真」


 おじさんが叔父さんに話しかけた?


「……そうだな」


 何かな?

 叔父さんのこの感じ……

 よくない事なのかも。


「ぴよたん……一か月前……ぴよたんが襲撃された時、おじさんは暗殺部隊の知り合いを訪ねていたんだ」 


「暗殺部隊の知り合い?」


「暗殺部隊の中にも『駿河』を名乗る忍びがいるんだ」


「見守る者だけじゃなくて暗殺部隊にもいるんだね……」


「駿河の里の忍びは所属場所が違っていても繋がっている……だから色々と情報を聞いてきたんだ」


「情報?」


「暗殺部隊は三つある」


「三つ? 狩野さんが率いている暗殺部隊以外にもあるんだね」


「そうだよ。その全ての暗殺部隊の中に『駿河』が紛れ込んでいる。『駿河』だという事を隠してね」


「隠す?」


「その方が色々都合がいいんだよ。見守る者にも暗殺部隊にも、駿河の里の忍び以外の人が大勢いるから」


「でも……それを狩野さんの前で話してもいいの?」


「はは。狩野さんなら既に知っているはずだからね」


「そうなの?」


 狩野さんが優しく微笑んで頷いた……

 問題ないみたいだね。


「暗殺部隊には一人ずつ『繋ぐ者』がついている」


「じゃあ繋ぐ者は三人いるの?」


「いや。他にもいるんだよ。でも部隊を率いるのは三人だけなんだ。それぞれの部隊を率いる繋ぐ者は同じ『繋ぐ者』であっても違う存在なんだ」


「……? 違う存在?」


「『繋ぐ者』は偉い人と施設を繋いでいる。でも……狩野さんは酷い事をしている非公認の団体を制圧したり覚醒に失敗した者を消すのが役割なんだ」


「……うん」


「他の団体は覚醒者を傷つける者を制圧したり、決まりを破る正規の施設を制圧するんだ」


「それぞれに役割があるんだね」


「そうだね。だからそれぞれの領域に手を出したらダメなんだよ」


「……うん」


「ぴよたんが覚醒者じゃないかっていう情報が他の繋ぐ者に流れたんじゃないかと心配になってね。ほら、覚醒に失敗した女の子と公園で話す姿を大勢が見ていたから……」


「……あの時の事を狩野さん以外の繋ぐ者が見ていたの?」


「暗殺部隊を率いる繋ぐ者じゃなくて、その手足となって動く繋ぐ者……かな?」


「……そう。繋ぐ者にも色々な役割があるんだね」


「見守る者や見張る者が生活に入り込んでいるように、繋ぐ者も紛れ込んでいるんだよ」


 生活に紛れ込んでいる?

 ……気をつけないといけないね。


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