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目が覚めたら……… 16歳

「きゃー!」

わたしは大きな声で目が覚めた。


ーーたしか馬車に乗っていて馬車が事故を起こしたはず……わたしは激しい出血と体をぶつけて……


ーーうん?どこも痛くない。


ーーあ、あれ?

わたしの体なんだか違う気がする。

わたしはベッドから起き上がると部屋をキョロキョロ見回した。


ーーない、部屋に鏡がない。え?ここは何処?

わたしの部屋じゃない!


わたしはベッドから出ると裸足で部屋中を歩き回った。


見たことのない部屋。覚えのない家具。


外の景色も知らない。


ここは?わたしは?


部屋の中にある扉を開けるとバスルームがあった。

そこに鏡があった。


ーーえ?え?え?


わたしの顔が大人になっている。


どうして?わたしは13歳なのに?

どう見ても大人になってる。


動揺しまくってわたしは蹲った。


どうしたらいい?どうすればいい?



ガチャ。


「あら?目が覚めたの?」


ーーこの声は?


「お母様?」


「そうよ、早く起きなさい」


「何故?どうしてそんな?」


ーー頭がおかしくなったの?

わたしに優しく微笑むお母様がいる。


「カトリーヌったらそんなに驚いてどうしたの?ねえ?」


「い、いや、来ないで。貴女は誰?わたしは……違う、お母様はそんなに優しい人ではなかった、貴女は誰?わたしは死んだはずなのに」


「……どうして?今まで忘れて幸せに暮らしていたのに……思い出してしまったの?」


「思い出す?どう言うことですか?」


絶望した顔でわたしを見るお母様。


そこには冷たい顔でいつもイライラしたお母様はいなかった。


わたしはとにかく一人になりたかった。


「お願いです、部屋から出て行ってください」


ーーーーー


お医者様がきた。


わたしの体を診察した。そしてわたしの話を聞いてくれた。誰も信じてはくれないだろう、そう思いながら。


するとお医者様はわたしに言った。


3年前馬車の事故で生死を彷徨いなんとか助かったわたしはそれまでの記憶を失くしてしまったらしい。



そしてこの三年間、記憶を取り戻すまでわたしは両親と姉に愛される生活をしたのだと言われた。


そして記憶を取り戻したわたしは今、体は16歳だけど記憶はあの事故の時のままになってしまった。


それを受け入れられなくて部屋の外を出て回った。


ここは知らない屋敷。


聞いたところによると前の屋敷はお姉様が結婚して暮らしているそうだ。

わたし達は新しい屋敷で一からやり直して暮らしているらしい。

お父様とお母様は一緒に暮らしているそうだ。


「わたしは16歳?今は何をしているのですか?」


「カトリーヌは高等部の一年生なの」


「そうですか……あ、あのジャルマは?」


「ジャルマは捕まったわ、貴女用のお金を着服していたし主人である貴女を虐待していたから」


「着服の事わかったのですか?」


「カトリーヌの部屋を整理していたら貴女が記録を残していたの。自分に当てられたお金をほぼ把握していて何処に使ったか全て記帳していたわ、それを照らし合わせたら貴女が書いていたようにジャルマが使い込んでいたことがわかったの」


「わたしがいずれジャルマを追い込もうと思って書きためていたんです。わたしの話を聞いても信用してもらえないと思ったから証拠だけでも残しておこうと思って」


「今の貴女は13歳のままなのね?昨日までの明るいカトリーヌと顔が違う……わたしを見る目は……怖いの?」


「申し訳ありません、いつも貴女の背中しか見ていなかったから……あ、あの料理長達と侍女のマーヤとミア、護衛騎士のガイはいますか?会いたいのですが」


「……みんなこの屋敷に来てくれているわ。貴女を守ってくれた人達だとあとで知ったわ。ごめんなさい、貴女の記憶がなくなってわたし達は新しい関係を築いていたと思っていたの。今の貴女はわたし達を信じられないのよね?」


ーーこんな優しいお母様をもう覚えていない。幼い頃は確かにこんな感じだった気がする。でも昨日までのわたしの知っているお母様はわたしの顔も見ていないし…嫌われていたはず。


違和感しかなかった、早く料理長達に会いたい。


「あ、あの、すみません、わたし料理長達に会いに行ってきます」


わたしはこれ以上お母様のそばに居るのが怖かった。

またいつあの冷たい目で見られるかと思うとやはり恐怖しかなかった。


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