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【総合ページ】勇者参上!!~東方一の武芸の名門から破門された俺は西方で勇者になって究極奥義無双する!~  作者: Bonzaebon
はぐれ梁山泊極端派Ⅱ【 第4章 沈黙の魔王と白い巨塔】 第1幕 異界塔士Ro・Ar
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第261話 謎のパラメータ


「起きろ、クソ犬! いつまで寝ているつもりだ!」


(ばしゃああああっ!!!)



 は、はひ……? 一体ナニが? 急な冷水は体に毒でヤンスよ。というか全身が痛い!筋肉が痛い! 体の隅々、筋肉という筋肉を総動員で痛めつけられたでヤンス。もうなんと言うか、拷問に近い責苦だったヤンしゅ! 項目ごとに気絶して冷水を浴びせられてべちょベちょになる始末でヤンした!



「も、もう、あっしは動けない……先はもう長くないでヤンしゅ。後はヨロシクたのミンゴスでごザンス……。」


「何を情けないことを言っている! 臨終間際の老師か、お前は!」


「全身が痛みで……バキバキでバキドウでバキらへんな感じでヤンしゅ。これを乗り越えた暁にはグラップラーになって、握撃でもオーガでも何でも筋肉で再現できそうな気がするでヤンしゅよ……。」


「言っている言葉の意味がわからん! 何がバキバキどうだ! しっかりしろ!」



 こんな痛みに耐えて成果が現れないはずがないでヤンス。筋肉がついたら、新生ニュー・タニシになって立派な筋肉マンになってるはずでヤンしゅな。でも、痛すぎて体が動かせない! コレだとおトイレとか食事とかセクハラ行為に至るまで全てに痛みが伴ってしまうでヤンス! 一大事でヤンスよ、コレは!



「ティンロン君は痛くないでヤンスか?」


「ハッ、この程度、痛くも痒くもない! 梁山泊を舐めるなよ!」



 あの地獄の筋トレを耐え抜いた? いやー、どうでやんしょ? なんかよく見ると体が小刻みに震えているように見えるでヤンス? まるでおじいちゃんみたいになってるでヤンしゅ。流石に筋肉がお痛になってるはずでヤンしょうな。



「アレからあっしらは何時間拷問を受けてたんでヤンスか?」


「もう日が傾きかけている。ということはこの日一日は終了ということになっているのだろう。」


「あっしらは一日中、ゴリラの悪夢につきあわされてたんでヤンスか!?」



 一日がそれだけで終わるなんて、何という悪夢! カワイ子ちゃんたちと学生生活を遅れると思ったら、初日からゴリラと筋肉と眼鏡と筋肉痛に突き合わされる羽目になったでやんしゅう! もう、いやでヤンス!



(ピロン!!)


「なっ!? 今の何の音?」



 何か体のドコからか変な音が聞こえてきたでヤンス! あっしとティンロン君それぞれから鳴ったような気がしたでヤンしゅ! あっしは動けないのでティンロン君が自分の服を弄って出所を探っているでヤンス。その間にポケットの中にカードみたいなものが入っているのを見つけたようでヤンスな。



「なんだこれは? 学生証?」


「なんか裏側に光っているところがあるでヤンス!」



 ティンロン君がポケットから取り出したのはカードの形をした学生証だったようでヤンス。しかも、なんか裏側が光って、文字が書いてあるようでヤンスな。でも、字が細かすぎて寝転がった状態では内容が確認できないでヤンしゅよ!



「う、裏側だと? なになに? 筋力、技量、持久力に魔力……? コレは何の数値だ? しかも、神秘とか適応力……非モテ力なんてものがあるぞ!」


「ま、ましゃか!? それは持ち主の強さを表しているのではないでヤンスか? 筋力、持久力が光ってるってことは……そこの数値が上がったコトを示してるかもしれんでヤンしゅ!」



 黄色に光っているところは今しがた、拷問されていた所に関係してるでヤンス! その一方、青色に光っているところも? なんか、非モテ力って書いてあるところのような気が……。



「むう、なるほど! 言われてみれば、そう解釈することもできるな。しかし筋力に持久力は納得できるが……非モテ力だけは納得できんぞ! 数値が百に近いではないか! ほぼ百だ!」


「それが現実でヤンスよ、あっしらの。」


「ええい! お前も見せろ! オレより低かったら斬首刑に処す!」


「そんな理由で殺されたくないでやんしゅう!」



 イタイ、痛い、イたーい! 体を弄られるだけで筋肉がツウになるでヤンス! 抵抗できないあっしはなすすべもなく、学生証をふんだくられてしまったでやんしゅう! あっしのプライベートな数値が公開処刑されるでヤンスよ!



「どれどれ……。うむ? おおう……。」


「なんでしゅかぁ!? そのリアクションはぁ!?」



 見る前は極悪そうな顔つきで嬉々としていたのに、見てしばらくしたら、なんか見てはいけないものを見てしまったような顔つきに! 一体、ナニが書いてあったというのかぁ?



「まあ、色々、人それぞれ、人生というものがあるのだ。気にしないほうがいいぞ。」


「……? どれどれ、あっしの強さは、と……。べ、ベリー・ワースト・非モテ……!?」



 す、数値ですらないでヤンス! しかも、特別感を演出するために王冠マークまでついてるでヤンしゅ! つまり、あっしは……非モテの王になってしまったんでヤンすかぁ! あ、ありえないんだぜ!



「まあ、なんというか、お前がナンバーワンだ! しかも、(※わん)だけにな!」


「ぎょばばーーーん!? しょぎゃぼわわーーーーん!?」



 コレで名実ともに非モテ王を襲名してしまったでヤンス! もうあっしは女の子に未来永劫モテないのが約束されてしまったようなもんでヤンスな。もう立ち直れないでヤンス。というかホントウに体も心も激痛すぎてオーバーキルされてしまったでヤンスよ。

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