第250話 ダメなオジさん再び!?
「あーっ! 最悪でヤンス! あの人がいたら逆に士気が低下するでヤンスぅ!」
オジサンはあの実習での醜態、エロ人形盗難未遂、エロ人形を店頭で販売しようとした疑いでミャーコちゃんに拘束・監禁されたでヤンス。厳重に厳重を重ね、十分な拘束をした上で、通称“ジャーク・ダー神殿”(※正確には邪悪大神殿です。)に封印されたはずでヤンした!
「おかしいでヤンス! あそこは厳重に密閉されて、液体でもない限り漏れないはずでヤンしたのに!」
とにかく厳重に密閉して、密閉して、密閉したのに脱出された! 縛って、縛って、縛りまくったのに抜けられたでヤンス! 脱出は不可能、生存は不可能、解除も不可能! あまりにも複雑すぎて、解除方法がわからなくなるくらいでヤンしたのに、どうしてでヤンス!
「わっふふ! どうしても知りたいのなら、教えてやるでガンス! オガワ流処世術“汁々糸入”。汁のように流体的に、糸のように細く!心頭滅却すれば体も細し! 念じれば出来ないことは何もないでガンス!」
「ほ、ほぎゃーーん!? 言ってることの意味が全然わからないでヤンス!!」
「だって、出来ちゃったんだもん?」
「だって、とかそういう問題ではありませんよ。監禁されていた状況はわかりませんが、物理的におかしいのでは……。」
ホラ、ヤッパリ! おかしいんでヤンス! ジム君もそう言ってるでヤンス! そんなこと出来るのは空想上の究極生命体だけでヤンスよ!
「それににゃあ~、美少女の匂いがしてきたもんで、居ても立ってもいられなかったんでガンスよぅ! てへっ!!」
「……最低だ…。」
「一体何なのよ! このキモ犬はっ! 私が消毒・浄化してやるわ!!」
(ゲシッ!!)
「わぎょれんちん♡」
オジサンは思いっきり踏まれた! クリティカルヒット! これは確実に死んだはずでヤンス! ……というか、もうこの辺で死んで貰った方が青少年の教育に悪影響を与えないで済むはずヤンス……。
「アッシは簡単には死なないでガンスよぉ! こんなおいしい機会は二度とやってこないかもしれないでガンス!」
「そんなこと言ってないで、その子をなんとか無力化してほしいでヤンス!」
「無力化? そんなのアッシの方がされたいでガンス! 無力化……なんという官能的な響きでガンスかねぇ! そんなされたいホウダイな状況なんて考えただけでも、失神してしまいそうでガンス!」
「だったら、早く失神しなさい!!」
(ド、ゲシッ!!!)
「うみょ! うぎゃうん♡」
うわあ! 今度は一度踏み込んでから、グリッとしてるでヤンス! でも、更に喜んだ位でビクともしてないでヤンス! もうダメ……ん? 何か二人のところに足の付いた宝箱が接近しているでヤンス?
「う、うにょ? ミミック君? 何故ココへ?」
「なんでこんなところにミミックがいるのよ!」
あれはもしかして。あっしらをダメダ・オジサンの魔の手から救ってくれたミミック君? ピッカリ先生が派遣してくれたんでヤンスかな? 先生、今取り込み中でヤンスし。
「丁度、良かった! ミミック君、アッシとのツープラトンを披露するチャンスでガンスよ!」
「ぐぱっ!!」
また、妙なことを始めたでヤンス! ミミック君と何をするつもりでヤンスかな? むしろ、オジサン抜きでミミック君だけで戦ってくれた方がいい気がするヤンス!
「フォーメーションZ、パアルイダー・オン!!」
「ぎょべぼ! がぽん!!」
え……? オジサンの体がミミック君の口に飲み込まれたでヤンス! 食べられただけだと思ったら、オジサンの顔だけがミミック君の口から出ているでヤンス!
「見たか? これが究極合体、オガワ流処世術“恥見猛猟”でガンス! これで一騎当千、百聞は一見に如かず、でガンス!」
「……馬鹿じゃないの!?」
「……キモい。」
「この人、変なオジさんなんです!」
「何がしたいのかわからない!」
「下等な獣人の考えることは理解不能だ……。」
敵味方関係なくみんなドン引きしてるでヤンス! もう恥ずかしくてたまらないでヤンス!身内の変態行為は見るに堪えないでヤンスぅ!穴があったら入りたいでヤンしゅう!
「行くぞ! 喰らえ! 特急覇王猛影楊!!!」
オジ・ミミックさんは宙に浮いて足を高速回転させ前傾姿勢になった! そのままの姿、凄い速さで水平に飛んでいったでヤンスぅ! 上級クラス学生の集団を巻き込んで吹き飛ばして行ったでヤンしゅう!
「そんな!? あり得ない!? あんな嘘みたいな戦い方でやられるなんて!」
ヘイゼルちゃんも気の毒でヤンス。あっしも信じたくはないでヤンス。あんな意味不明な変態戦法でやられたとか口が裂けても言いたくないでヤンス。それでもなんとか状況は打開できた……と思いたいでヤンス……。




