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困る!変態さん!!

「なんてコとです!これデは元の状態には戻セません!」



 マイ研究室に戻ってきて、トマホークの体の復元を試みているものの、うまくいきません!一体ナニをされたというのか!



「ご主人様、如何なさいましたか?」



 ワタシが困っていると、秘書兼メイドのウルティマがやってきた。



「オーウ!ウルティマさん!あいかわらず美しいですネえ。まるで蝋人形のようデす。」


「まあ!私などにはもったいなきお言葉。光栄でございますわ。」



 え?ナニ?女性に対する褒め言葉ではない?ノンノンノン!彼女はワタシの最高傑作レヴナントなのです。生者には興味などございません、ワタシは!屍人こそ至高!究極なのです。



「聞いてクださいヨ!ワタシの大切な部下、トマホークを八つ裂きにしやがっタ輩がいルのです。」


「まあ、トマホーク様を!」



 バラバラになったトマホークを慈しみの目でウルティマは見つめている。やはりアナタは自費の女神です。それにしても、許せません。彼をこんな姿にしたのですから、人でなしに違いありません。きっと、同じ目に遭わせてやります!



「しかし、これほどまで傷つけてしまうなんて、相手は何者なのですか?」


「ウ~む、それがですねえ、どこの馬の骨とモ知れない、東洋人風の男デしてねえ……。それはさておき、不思議なコとにトマホークの体を再生でキないのでス。」


「浄化の力を使われたのではないですか?」


「トマホーク、いエ、アナタも含めテ、並みの浄化の力には抵抗力を持たせていまス。ワタシの加護のちからをネ。その証拠に彼の体は原型をトどめていマす。なのに、再生がデきないのでス。ワタシもこんなコとは初めテです。」


「その屍体を倒したのは、勇者なのではないですか?オプティマ・マッド?」



 ハ、なにかイヤな、ワタシの嫌いな奴の声が聞こえたような……、いつの間に!なんでアナタがここにいるんです?



「盗み聞き、不法侵入……、場所が場所なラ、現行犯、即タイーホですヨ!」


「フン!何をおっしゃる!貴方の方こそ、命令無視、職務放棄しておいて、良くその様な事が言えますね?」



 相変わらず、売り言葉に買い言葉ですね!イヤなヒトですよ。ムカツキます!



「話を戻しますが、その東洋人風の男は変わった額冠を付けていたのではないですか?」


「ハテ?うーム?……確かニ、言われてミれば、そんな物ヲ付けていたような……?」


「間違いないのですね?その男が勇者……ヴァル・ムング様の仇なのです!」


「な、な、ナ、何ですとぉ~~!!」


「貴方は命令違反、職務放棄したとはいえ、偶然勇者を見つけました。このことは不問としましょう。ただし、勇者をその手で始末なさい。」


「言われズとも、やりますヨ!ワタシのかわいい部下の仇でモあるのデすよう!」



 行きますとも!必ずね!……でも、トマホークの修復の方が先です。命は全てにおいて優先されるべきなのです!


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