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決戦は巌流島!


「ほえー!ホントにプールが出来上がってら!」



 準決勝、第一試合当日、闘技場にはプールが出現していた。中央にはちゃんと島もある。一日休みを挟んだ間に闘技場の様子は様変わりしていた。観客達もこの様子に驚いているようだ。



「見ただけだと、会場を間違えたかな?、ってなるよな。」



 ここまで様変わりしていると、別の競技でも見に来てしまったのではないかと錯覚するかもしれない。しかもプールだけじゃなくて、二艘の小さな舟も用意されている。何も知らないと船のレースでもするんかな?、となるだろう。真ん中に島もあるから、それを中心にグルグル回って競う、ってそんなわけあるか。



「何してやがる。さっさと舟に乗れ。」


「お、おう。」



 ファルちゃんに急かされて舟に乗り込む。試合開始まであと少しあるが、早めにスタンバイしておかないといけなかった。紹介されると同時に舟で島に向かわないといけないからだ。



「こうやって小さい舟に乗り込んでると、エルちゃんと一緒に乗れてたらなあ、って思うよ。こういうのって、デートとかの定番じゃんか。」


「は?何言ってんだ、テメエ。いいかげんにしねえと、沈めんぞ、コラ!」


「ノリ悪いなあ。」


「あぁ!」


「はいはい。ごめんなさい。」



 ちょっと緊張をほぐしてやろうと思ったのに、ノリの悪い奴め。結局ピリピリムードのまま試合に突入することになりそうだ。



「あのさあ、最初はどっちが先に戦う?」



 決めておかないといけないことをまだ決めてなかった。ルール上二人同時は無理だから、必然的にどっちが先に出るかは決めておかないといけない。



「俺に決まってんだろ。」


「えぇ……。」



 またまた、勝手に決めるぅー。どんだけ前に出たいんだよ、コイツ。俺が舟に残るとなると、ある問題が発生する。それは……、



「お前を援護できないんだけど?」


「知るか。そんなもん自分で手段くらい考えろ。」



 うーん、作戦失敗。俺が援護できない→ファルなら魔法で援護出来る!→じゃあ交代だ!、とはならなかった。くそう!意地でも前に出るつもりか。しょうがない。なんとかするしかない。遠くから攻撃できる技は、俺はほとんど持っていない。シャイニング・イレイザーか落鳳波くらいしかない。魔法が少しでも使えたら話は違うんだろうけどなあ。



「会場の皆さんお待たせしました!待ちに待った準決勝第一試合が始まります!今回の試合はチーム地雷也の提言により、特殊ルール、会場での試合となります!その名も“ガンリュウジマ”!極東の国の剣豪が雌雄を決した地名に由来しているそうです!」



 とうとう始まるガンリュウジマの戦い。一体どんな戦いになるのやら。


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