表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【総合ページ】勇者参上!!~東方一の武芸の名門から破門された俺は西方で勇者になって究極奥義無双する!~  作者: Bonzaebon
はぐれ梁山泊極端派Ⅱ【 第4章 沈黙の魔王と白い巨塔】  第2幕 K'(ケー・ダッシュ)
1125/1127

第451話 ”まおうのかげ”が1ぴきあらわれた!


「しょわわわっ!? あた、あた、あた!?」


「どうした、タニヤン?」


「あた、あた、ひでぶぅーっ!?」


「おちついて、タニシ君! しっかりして!」



 あ、あっしは見てはいけないものを見てしまったぜよ~っ! こ、この怪文書はあっし達に宛てられたメッセージ! 魔王からの死の宣告に違いないでヤンス! みんなに伝えようとしても呂律がまわらなくて、うまくしゃべれないでヤンスよ! 舌が絡み付いてレロレロレロ!



「これ? このメモがどうかしたの?」


「これは、ヤツからのメッセージだ!」


(ハリス)か! 俺たちの侵入がバレたっていうのか!」


「遅かれ早かれいずれそうなることはわかってた! みんな、警戒しろ!」



 なんとか拾ったメモを差し出して、意味が通じたでヤンス! 生きて帰れないって書いてあったから、そろそろ何か動きがありそうでヤンしゅ! やっぱり定番のゴリラ軍団の熱烈なお出迎えが始まりそうでヤンス! ドキドキ!



「侵入者はお前達か?」


「わぎゃああああ~しゅ!! 誰か来たぁ!?」



 複製人間とかが入った水槽の間からヌッと黒い影が出てきたでヤンス! 黒い! 薄暗いので分かり辛くてシルエットしか見えないとかじゃなくてホントに影みたいにしか見えないでヤンしゅう! 「この人は誰でしょね?」クイズみたいなノリなんでヤンしゅかね? 正体不明のお仕置き担当者が現れたでヤンスよ! 



「お前は!? その剣、それを持っているってことは……、」


「な、なんか、お知り合いなんでヤンしゅか?」


「知り合いも何も、オレがコイツの事を忘れられる筈がない。」


「誰なんでヤンしゅか?」


「先代だよ。」



 せんだい? センダイさん? 剣を持っているからわかった? 確かにシルエットの人は手にデカイ剣……みたいなシルエットの物を持ってるのがわかるでヤンしゅ。これだけで剣ってわかるのがすごいでヤンス! ダンチョーはシルエットクイズの達人なんでヤンしゅか?



「正解はセンダイさん? ファイナル・ヤンサー?」


「ファイナルっていうか、それしかあり得ないんだよ。気配もそのものだ。」


「新入りのアンタは知らないんだろうが、この影は間違いなくクロガネ団先代団長のものだ。そして、先代の犬の魔王タンブル・ウィルダネスだ。」


「あれ? でも名前が一緒でヤンスよ?」


「名前は引き継いでる。今は二代目のタンブルってことだ。」



 イツキ君の解説で衝撃の真実が明らかに! ダンチョーも最近魔王になったばかりって言ってたような気がするでヤンス。普通にコボルトから転職・ジョブチェンジして魔王になったらしいでヤンしゅ! そんなお気軽・手軽にチェンジ出来るもんなんでヤンしゅかね? あっしなら別の意味でチェンジをしたいでヤンしゅ! ”超絶モテ・イケメン”がガチャで出てこない限りはリセマラ必死でヤンス!



「あの体格、あの剣はオレの初代タンブルで間違いない。オレは棍棒(グレート・クラブ)にしてるけど、初代はコアを剣にしていたんだ。身の丈を越す巨大な剣にね。」


「二代に渡って立派なモノを……?」


「あれは”七支剣(セブン・ソード)と呼んでいた。巨大さはおんなじだけど、オレの狩人の破砕槌(グレート・バルバトス)とは違って扱いは難しい。似て非なる武器なんだ。」


「どう違うんでヤンしゅか?」


「多分、見てればわかると思うよ。」



 デカイのは似てるけど使い方は似てない? 意味がわけわかヤンス! いったいどんな使い方が? 斬ったり突いたりとかじゃなくて、剣を|使うと見せかけてキック《トンファー・キック》! 今度こそ使うと思ったら頭突きトンファー・ヘッドバッド、みたいな? そんな高度なフェイント・テクニックを駆使してくると、あっしは見ヤした!



「長話は終わりか? 遺言、辞世の句はもう十分か?」


「いらないよ。そんなもの。ただの影には負けないさ。似てるからってオレを動揺させられると思うなよ?」



 一瞬のうちに影に向かって飛び込み、ダンチョーは棍棒を振り下ろしたでヤンス! 衝撃波だけでも近くにあったガラスの水槽が砕けて壊れるほどの威力でヤンしゅ! 影はそれでもそのまま剣で軽々と受け止めてるでヤンス!



「一撃粉砕。お前は魔王になっても戦闘スタイルは相変わらずだな。」


「戦い方なんて、早々変わるもんじゃないだろ? この方がシンプルでいいんだよ。」


「その戦い方が俺に通用するかな?」



 とかなんとか影が余裕ぶってたら、剣が砕けて破片があちこちに吹き飛んだでヤンス! でも剣は完全に壊れてなくて、食べた後のリンゴみたいにほっそい芯の部分だけが残ってるでヤンしゅう! 痩せ我慢してただけでヤンしゅかぁ? なんか怖そうだけど以外と弱いのでワ?



「気を付けろ、タンブル! アレが来るぞ!」


「わかってるって。アレだろ。」



 イツキ君がダンチョーに警戒を促しているでヤンス! ダンチョーもそれをわかっているみたいでヤンスな? あっしにはわからないでヤンスけど、さっきから視界に何かの影がヒュンヒュン飛び回っているような気がするでヤンしゅ? もしかしてさっきの破片? ましゃかー?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ