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「…そんな君も愛おしいよジュリエッタ」
布団越しに口付けをされ、わざとらしいリップ音に余計に恥ずかしくなり布団を思い切り蹴飛ばすと、華麗に避けた憎たらしくもキラキラした顔が目に映る。
「…分かりました、分かりましたから…
もう起きますわ、ですから…そのっちょっと……
そこ、退いて下さいませんことっ?」
何故か布団を捲り自分の上に覆い被さるようにしている相手に言い放つと、腹立たしいと恥ずかしいので顔が熱くなる。
「まさか起きてくれるなんて思ってもみなかったから…あまりに嬉しくて…今すぐにでも君を欲しいと思ってしまう僕を…許してほしいんだけど」
「許すとか…っそういう問題ではなくてっ」