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「…何が目的ですの?」
「何って何がかな」
無駄にキラキラしながら、隙あれば手を握ろうとする手を叩きおとす。
「ただの好奇心やお家へ付け入ろうとしているのでないのなら、そう言い切れる何かしらの目的があるのでしょう?」
顔にかかった髪を後ろへ払うと相手を見つめる。
すると少し考えた後に、目の前の相手は含んだように笑う。
「何かあるとしたら、そうだなぁ…君が欲しい」
熱っぽい瞳で見つめられ、不覚にも胸が跳ねる。
その一瞬の隙で相手の顔が近付いてきたことに反応が遅れた。
「…っ…!!!」
口付けを、されてしまった。
唇が離れると、キラキラと熱っぽい視線がわたしを捉えて離さない。
「あぁ…いとおしいジュリエッタ、僕と共に一生を共にして欲しい
愛しているんです…一生を誓うよ」
思わず歯の浮くようなセリフに、いつもなら鳥肌が立つはずなのに、何故か…
起きている時に口付けされてしまったせいか、熱が顔に集中して上手く言葉が出てこない。
「おっ…起こして欲しいなんて、頼んでませんのよわたくしは!」
そう言うと恥ずかしさを隠すように布団へ顔を埋める。