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女神マナさん!!ヘタレ勇者に恋オチしました☆彡  作者: すみ いちろ
序章 プロローグ1 ~始まりの【自分】~
4/59

【影の存在】と【世界を喰らう者】

 「ようこそ!!我が国、我が世界が 【アースラッド】へ!!君が、シュンタロ君だね?いやぁ、娘から、話は、聞いていたよ!!」


 満面の笑みを浮かべるお父様【神王デウス】……。

 ズンズン…と、目の前まで、歩み寄り、僕に、手を差し伸べる…。


 「よろしくなっ!!」


 分厚い手は、熱く、固く、僕の手を握りしめる…。


 「痛でっ!!いででっ!!」


 軽く、骨折させるであろう握力に、飛び上がる。


 「いやぁ、すまん、すまん…。つい…なっ!!」


 とても、嬉しそうである。

 

 さっきから、何なんだ?


 「君は、【全界の救世主】!!娘が、言うんだから、間違いない!!おーい!!誰か、おらぬかっ!?」


 

 大神殿ラーマに、大きな声が、響き渡る…。 

 パンパン!!っと、大きくも、心地良い音を、両の手の掌で、打ち鳴らす…。



 「お呼びでしょうか…?神王様……」



 どこからか、音もなく現れた青年。

 キリッ!!とした表現そのままに、クールな眼差しを、床に伏せ、お父様に、跪く……。



 「おぉ!!精霊王アナスタシオン!!実はな、つい今しがた、【全界の救世主】シュンタロ君が、こちらの世界に、我が愛娘の力によって、来てくれたばかりだったのだよ。労ってやりたいので、持て成してやってくれんか?」



 一瞬…チラリと見やる、精霊王アナスタシオンの視線が、僕の心を抉るようで、痛い……。


 

 「畏まりました……。神王様……」



 「予てから存じ上げております。あなた様が、シュンタロ様ですね。はじめまして……。精霊王アナスタシオン……と、申します……」



 目の前で、跪かれ、恐縮の至りである……。

 何処の馬の骨とも知らぬ、むさ苦しい男を、目の前に、黒く際限ないオーラを、放つ、精霊王アナスタシオン……。

 

 

 明らかに、場違いな僕、シュンタロ……。

 帰りたい……。



 そうこうしている内に、各種、精霊たちが、飛び交い、あっ……という間に、宴の準備が、整う……。



 そして……。



 各種、属性の精霊王たちが、次々と、集まる……。


 風の精霊王、ウィンドラ


 火の精霊王、ファイガ


 水の精霊王、ヴェネトス


 木の精霊王、レグノス


 金の精霊王、オーリオ


 土の精霊王、テラ


 

 ………


 

 無の精霊王…、アナスタシオン…


 

 ……



 「忙しいところ、わざわざ、駆け付けてくれて、ありがとうございます。他の者達は、各処の守りで、手一杯と、聞いています…。今回は、紹介も兼ねて、思念伝達ではなく、直接、集まって頂きました……」



 マナさんの挨拶に聴き入る、そうそうたるメンバー。

 

 多分、生身の人間なら、一瞬で、昇天、浄化されてしまっているのではないだろうか?

 

 とてつもない聖なるオーラ

 

 それを前にして、人間なら、誰もが、その場に、存在することは、不可能なことだろう……。



 なぜ、僕ぁ、この場に、いられるんだろ?



 「シュンタロさんの、魂の質量は、私の加護により、高まっています。大きく、重く、強く……。そして、そのことにより、私の『力』は、更に、遥か桁違いに、増幅されているのです……」



 何気に、こっそりと、僕の耳元で、スラスラスラっと、マナさんが、耳打ちする……。



 …………っ!?


 

 って言うか、聞こえてたの!?心の声っ!?


 

 「すみません……。【思念伝達】により、他の方の想いも、読み取れてしまうのです……。申し訳ありません……」



 と、ピッと、一瞬で、僕の心の中に、入ってくる……。


 

 マナさんに、ウソつけないな……。

 僕の想いも、バレバレ……。

 恥ずかしっ!!




 ………



 白い巨大なテーブルの奥に、ズーン……と、神王デウスお父様が、座られ、任せたと言わんばかりに、全幅の信頼をマナさんに寄せ、無言を貫いている間、マナさんが、司会進行役の全てを取り仕切る……。

 

 宴というより、会議………。

 僕を、労うとか、言っていたのに………と、想うことは、やめておこう………。

 ごめん。

 マナさん……。



 「皆様、ここに、おられるお方は、【全界の救世主】シュンタロ様に、ございます……。シュンタロ様の【アースラッド】来訪により、現在の状況は、大きく変わってゆくかと、思われます……。」



 「しかしながら、未だ解決しえない事も、幾つか、あります……。それは………」



 僕ぁ、挨拶しそびれたまま、固まったまま、身動きが、とれなかった………。

 

 

 頭の中、真っ白………。


 

 けれど、僕が、そう想った瞬間………。



 「以前より、追っている、もう一人のマナシス………私の【影の存在】…………【ヴェガ】…………と、【世界を喰らう者】の関係性についてお話します………」



 静かに……しかし、語気を強めて話す、マナさんの言葉ちからに、思わず、驚いて、我にかえって、聴き入る僕だった………。


 

 

 


 

 




 



 


 

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挿絵(By みてみん)
― 新着の感想 ―
[良い点] マナさんっ♡♡♡ 連載再開おめでとうございます!! もしやたゆんたゆんとの共演?と思ってしまいました( *´艸`) これからも応援しております₍₍٩(*ˊᵕˋ*)۶⁾⁾
2022/05/26 05:28 退会済み
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