ナカ~マ…♡
「我が主…っっ!!!シュンタロ様…っっ!!!!私、『鬼神』羅那は…、一生…シュンタロ様…に、ついて行きますぞ…っっっ!!!!!!!」
羅那は…。
豊満な身体を、僕に…スリスリ…させ、顔を赤らめて…僕から離れようとしない…。
う…、嬉しすぎるぅ…っっ!!!!!
けど…。
マナさんが、怖い…。
羅那の言い放った台詞…。
説得力…ない。
いや…。あるのか…。凄く…。
『就職先は…あなたに、決めました…』…みたいな。
「シュンタロさん!!背負って…っっ!!!!」
幽体離脱したままの…マナさんが、横たわるマナさん本体を、指さして…プンプンしてる…。
でも、困ったような顔して…懇願している…マナさん…。
『ヤキモチ』…焼いてるのかな…?
「違います…っっ!!!!!」
ふよよよ…。
…と、マナさんが、僕に近づき…。
僕から、羅那を引き剥がそうとする…。
「ちょ…っ!!羅那…っっ!!!離れて…っっ!!!!離れなさい…っっっ!!!!!シュンタロさんから、離れて~…っっっっ!!!!!!!!」
羅那を、掴もうとして…スカッ…。
も一度…掴もうとして…スカッ…。
最後は…。
ポカポカポカ…っっ!!!!
スカスカスカ…っっ!!!!!
と…。
空振り…。
羅那と僕とに…触れられず。
無情な現実に…地面に…うなだれる…マナさん。
こ…このままじゃ…。マナさんが、じ…地縛霊…に…っっっ!!!!!!!!!
地面に…手をついて、マナさんが…重い口を開く…。
「うぅ…。うっ…。私の【魔力】が、充填されるまで…【星幽体マナシス】は…、身体…本体に戻れないんです…」
涙ぐむマナさん…。
すると…。
すぐ近くの地面から…何やら…声が、する。
「シュンタ~ロ…。マナシス…泣かし…ちゃあぁ…ダ~メ!!」
ぐ…っっ!!!!!
魔剣フーコ…に、怒られた…。
ボウボウ…と、刀身を燃やしつつ…。
ギョロリ…。
魔剣フーコ…が、ジト~…と、一つ目玉を僕に向ける…。
「はぁ~…。なんだか…冷めちまったよ~…。しゃあねぇなぁ~…。…ってぇことで…、シュンタロの旦那…っっ!!!ヨ・ロ・シ・ク…♡なっ!!!!」
男言葉で、僕の背中を…バシコ~ン☆!!…と、思いきり叩く…。『鬼姫』羅那。
羅那が、鋭い八重歯を口から覗かせて…。
僕の首を、ヘッドロックしたまま…。
「ブチュゥ~…」
!!??
「え…!?」
き…キス…!!!???
「へへへ…」
…と、笑いながら僕を見つめる…羅那…。
「羅那…?」
声…。
マナさん…。
静かに…揺れる…。
星幽体…。マナさん…。
黒い影…。
マナさんの両の目の瞳から、黒い紫のような光が、人魂のように揺らめいている…。
「お…おぉぅ…。ま…マナシス…。い…いや…。ごめん…。さ…さっきは、あ…ありがとな…。暴走した私の魂…。身体に、繋ぎ直して…くれて…」
焦りながらも、もじもじ…と。
すまなさそうに…。
マナさんに…お礼を言う羅那…。
「い…いいえ…っ。わ…、私…も、羅那が、昇天…ゴホン…っっ!!羅那の魂…星幽体が、天に昇りかけてたから…とっさに、掴んで…。もとの羅那の身体に、戻せて…良かった…」
マナさんの瞳の色が、…いつものマナさんの色…に、戻る…。
二人…。
もじもじと…。
恥ずかしそうにしている…。
羅那と…マナさん…。
き…気まずい…。
けど…。
友達?…に、なったのか…な?
さて…と。
僕は…。
グルグル巻き…ミノムシさん状態の…マナさん本体を、見つめる。
どうしたものか…。
背負おうにも…このままじゃ…、大きすぎて…。
ミノムシさん状態の…マナさん本体を、背負えない。
かと言って…。
出せたはずの植物のツルのようなものは、さっきから出そうにも、ウンとも…スンとも…出せない。
「シュンタロさんは、まだ…【レベル『1』】。私が、【魔力共有】で…シュンタロさんの【魔力】を促進させ…、私本体を巻く植物のツルを解きます。」
【星幽体マナさん】が、僕へと手をかざす。
マナさんの【魔力】に、呼応して…。
僕の身体に、植物のツルのようなものが、シュルルルル…っっ!!!!!…と、マナさんから離れ…戻ってゆく…っっ!!!!!!!?
『鬼姫』【羅那】…との、戦闘は…マナさんからの莫大な【魔力共有】…によるもの…。『魔力供給』と…呼んだ方が、良いのかもしれない…。
「たくさん練習しましょうね…っっ!!!シュンタロさん…♡」
ドキ…っっ♡!!!!!!!!
マナさんの笑顔…っっっ!!!!!
…ホッとした…。
けど…。
マナさんが、過酷な試練を、僕に与えるであろうことは…。
容易に、想像できた…。
「ファイティン~☆…シュンタ~ロ…♡あた~し…も、ついているのぉ~らぁ~…」
またしても…地面に置かれたまま…しゃべる魔剣フーコ…。
あぁ…。
君の扱いにも…慣れなきゃ…だね。




