クラスメイト、殺っちゃいました。
君たちは他人に殺意が沸いたことはあるだろうか。
もし、殺意が沸いた場合、君たちはどうする?
実際に殺してしまう、もしくは我慢する。など、色々と方法はあるが、俺の場合は殺す一択だ。
なに? 犯罪だって? そんな事分かっているさ。しかし、犯行がばれなければ犯罪じゃないだろ?もちろん普通には殺さないさ。しかし、俺の殺人は絶対にばれない。まあ、その理由は後々分かることだろう。
俺の名前は栗原治。趣味はアニメ鑑賞と本を読むこと。恋愛なんて二次元の相手としか考えられないだろう。そう考えるどこにでもいる普通の高校三年生だ。
俺は現時点で殺意がある人間が数人存在する。
すぐ殺してしまっても良いが、勘違いで殺ってしまうと将来俺が死んでしまったとき、お天道様に合わせる顔がない。その為、しっかりと観察した後に殺害する事を心掛けている。
今日もいつも通り、深夜までアニメを見て動力をチャージして寝不足で学校に登校している時だった。
奴らが現れた。そう、俺が現在殺そうと考えている人間たちだ。
こいつらとは、同じクラスであり、毎日俺にストレスを与えてくる奴らである。
内容はこうだ。
まず、俺の学校には朝に読書をする時間がある。もちろんつまらない授業中も読書はするがこの時間は教師含め、皆が読書をする為、本を読むには最高な時間のはずなのだが……。
俺のクラスは違っていた。
奴らの会話を皮切に、クラス内の陽キャたちが荒れ狂い、騒ぎ出す。
「黙れ陽キャ共。恥を知れ、陽キャ共」
と毎回思うが陰キャの俺がそんなことを言えるわけがない。
担任教師も荒れ狂う奴らの前だと何もできないのが現状だ。
だから俺は数週間前、こいつらを殺そうと決意した。
陽キャ全員殺さなくても良い、騒ぎの核となる目の前の奴らを殺せば静かな読書時間が訪れるのだ。
俺には幼い時からまだ誰にも言っておらず、誰にも使用したことの無い、ある能力を身につけている。
それは、誰にも見えず、発砲音も誰にも聞こえない銃を出現させ、実際に発砲できると言う能力だ。
この力を利用して今日の読書時間に奴らを殺そうと思う。
「さあ、俺の時代が始まるぞ! 今に見てろ愚民め!」
心の言葉がついつい口から洩れてしまった。
「あんな人間になってはいけませんよ。」
「なにあれ、嫌ねぇ。気持ち悪いわ。」
学校近隣のおばさんたちの視線が冷たい…。
「お兄ちゃんカッコイイ! 僕もお兄ちゃんみたいになる!」
そうだ少年! お前は良い人間になるぞ!
(キーンコーンカーンコーン)
登校完了の予鈴が鳴った。
間もなくだ。間もなく教室が血の海と化すのだ。
俺は教室へと急いだ。
教室の自分の席に着き、椅子に座った。
「昨日のテレビ見た? 面白かったね」
「ああ……バイトだる……」
「今日遊ぼうよ!」
いつもの様に、クラス内は会話で騒々しい。そして、もうすぐで読書時間なのに本を準備している人が少ない。
(キーンコーンカーンコーン)
そしてついに読書時間を知らせる鐘が鳴った。
始めは静まり返るのだが……。
「あのさー……」
始まった。奴らはやはり話し始めた。
「殺す」
俺はそう小さくつぶやき、銃を出現させた。もちろん、誰にも見えていない。
ターゲットは四人、弾を四発込める。
「最後に言い残す言葉は?」
再び小さくつぶやき、引き金に指を置いた。
「マジウケるぅ」
(カチャッ)
「ヤバいんだけどぉ」
(カチャッ)
「キャハハハハハ」
(カチャッ)
「凄くなぁい?」
(カチャッ)
見事に四人の頭部を撃ち抜くことに成功した。
四人は悲鳴をあげる事無く、頭部から血を流し、その場に倒れこんだ。
その直後、周囲にいた人が飛び血を浴び教室全域から悲鳴が飛び交った。
「やった。やったぞ。これで邪魔者が消えたぞ。」
その時、担任教師が話し出した。
「残念なことに、こちらの四人は突然死しました。しかし、先生はこの四人が嫌いなので特に何もなかった事にします。皆さんは黙っていてください」
先生はそう言いのこし、遺体を担いで教室を出ていった。
それ以来、騒ぎの核が消え去った教室がうるさくなることは無くなった。
この世の中全て俺の望む世界になれば良いのだ。歯向かう奴は全て殺す。