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暁弔の末路  作者: 暁雪
【片羽の天使】
10/34

【飛べない翼−4】


「·····じゃあ、次は此れよ!!」

「は、はぁ·····」

「クルッて回ってみて!」

「·······」

時刻は午前11時。

私は今、絶賛着せ替え人形中である。

其れをさせている張本人である『桐月キリツキ ヘレナ』さんは、生前デザイナーだったらしく、現在も趣味として作り続けているのだとか。

しかし、着れる人が居なかった為唯仕舞われているだけだったという。

そして、運良く····私にとっては悪いが、現れたのが私というワケだ。

·····何か、色んな所がスースーする。

「流石よ夜深ちゃん!何でも似合うわ·····」

「······そうですか。」

似合わないと思うが。

そんな事より、まだまだ続きそうで怖いのだけれども·····

助けを求める様に彼女の後ろに居る2人に目線を送ってみるが、須賀さんは目を閉じて合掌し、黒瀬さんは我関さずとしている。 

あ、駄目だ。 

助かりそうにない。


          ❅


「ふぅ、大満足!此れからははかどりそうね·······」

「そうですか。」

何か不吉な言葉が聞こえた。

そうならない事を祈る。

「······終わったか。」

「大満足」という言葉で事が済んだ事を察したのか、黒瀬さんがやれやれといった表情で、ソファーから立ち上がった。

黒瀬さん、そんな義理は無いと思うが、何故助けてくれなかったのか。

まぁ、彼女はキレたら手が付けられなさそうな人だから、仕方ないのかもしれない。

ほっとくのが1番なのだろう。

「えぇ、終わったわ。·····全く、黒瀬はせっかちね〜」

少し不満気なヘレナさん。

此れから何かあるのだろうか?

「夜深、表に出ろ。」

「?····はい。」

ソトに?

何だろう。

恐らく、前教えてくれた、此の世界の『決まり事』についてだと思うが。

私の考えに気付いたのか、小さく振り返って、黒瀬さんが付け足す。

「ーーー以前話した、『翼』についてだ。」

やはり。









因みに、何故ヘレナのみ下名前呼びなのかというと、本人がそうさせたかららしいです。(他人事)

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