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物語の切れ端。  作者: 空月


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69/72

神様的存在のお遊びに利用された件。


 答えは、わかっていた。

 推測というより、確信。それくらいの強さで、彼はそう返すのだろうとわかっていた。

 それでも、問わずにはいられなかった。


「――どうして、あんなことをしたんですか」


 自分が思っていたよりも硬い声音になったけれど、それに気づいているだろう彼は、それには触れずに笑って言った。



「んー? そりゃあ……その方が面白いと思ったから☆彡」

「めっちゃ愉快犯じゃないですか!!!!」



 渾身の、心からのツッコミだった。


「だって面白そうだったんだもん☆彡」

「語尾に星つけてしゃべるのやめてくださいうざい」

「言うねー。ボク一応この世界では崇め奉られてる神的存在なんだけど?」

「知ってますよ! そのせいで今こんなことになってるんですからね。なんってややこしいことにしてくれたんですか。迷惑かけるなら私以外のひとにしてください」

「キミだからだよ? もうほんっと、期待を裏切らないから好き。この世界に永住しない?」

「い・や・で・す」

「目線でヒトを殺せそうだよ? まあボクはヒトじゃないから無理だけど」

「いちいちひとを苛立たせる一言つけないとしゃべれないんですかうざい」


 ――目の前の彼は、この異世界『フィー・デ・アリア』の、創造主のようなものというか、神というか、とりあえず次元の違う存在である、らしい。

 そして私は、『フィー・デ・アリア』に、なんかよくわからないけど落っこちてきた存在である、らしい。偶然とかたまたまとかそういうやつで。

 そんな私が、『フィー・デ・アリア』の人間界(とりあえず私と同じような生き物、もとい人間が普通に暮らしてる部分)に落っこちる前に、彼に見つけられて拾われて、とりあえず元の場所に戻す方法が見つかるまで、人間の世界で暮らしてきなよと送り出されたのが、本日の話だ。

 それはいい。むしろありがたい。だって彼のいる次元にいると、人間ってそのうち発狂するらしかったから。さすがに発狂は御免被りたい。

 だから、ありがたく彼が送り出してくれた先で生きて、過ごしていこうと、そう思ったのに。


「私変なオプションはいらないって言いましたよね? 普通に、のんびり、生きたいって言いましたよね?!」

「うん、言ったね~」

「じゃあなんで私『天の御使い』とかよくわかんない扱い受けてるんですか!」

「だって、そっちの方が面白そうだったから☆彡」

「うざいですほんとうざいですとりあえず殴っていいですか?」

「いいよ~? それで気が済むならね☆彡」

「気が済まないのわかってて言ってますよねほんとうざい」


 しかしここ――夢を介しての彼とのやりとりの中で喚いても嘆いても殴っても、現実世界での私の扱いは変わらないのは自明の理で。

 さてどうやってこれからを過ごそう、と私はため息をつくほかなかった。

お題:めっちゃ愉快犯 制限時間:15分 で挑戦したもの。微妙に加筆修正済み。

ベタなテンプレ異世界トリップネタを書きたい気分だったんです。

神というよりありがたがられてる精霊的存在にしようと思っていたのにどうしてこうなった。

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↑反応があると軽率に続きを書いたりするかも
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