表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
物語の切れ端。  作者: 空月


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

53/72

異世界に捨てられた魔王様の憂鬱。



 私は魔王である。名前はない。

 魔王として創られ、魔王として生き、魔王として死ぬ。そんな存在に個の名前なんてものは必要なかったからだ。


 しかし創世主とでも呼ぶべき存在によって、私は捨てられた。捨てられてしまった。


 「ベタに魔王とか勇者とかいる系の世界にしようかと思ったけどやっぱやめるわー。勇者は使い回しききそうだけど魔王は無理っぽいからどっか余所に行ってね」という、なんとも軽いノリで。

 どこからどう抗議していいかもわからないレベルの、どうしようもない感じだった。



 そういうわけで私は全く別の世界に放り捨てられた。投げ捨てられた、といってもいい。

 魔王としての諸々を保持したままなので、餓死だのなんだのの心配はないが、正直この世界での身の振り方がわからない。

 元の世界の創世主は私が邪魔になって捨てたわけなので、何を期待されているわけでもないのはわかっているが。



 世界が変わったとしても、私が『魔王』であるという事実は変わりない。

 仕方がないので、この世界でも魔王として世界を脅かすことにしようと考えた――のだが。


 なんと、この世界には既に魔王がいた。しかもきちんと世界の創り手に定められた魔王が。


 しかし私が魔王以外考えられないくらい魔王に向いているというか、頭のてっぺんから爪の先まで魔王なのも覆らない。魔王以外の生き方など、当たり前だが私の運命にはなかったからだ。


 これはもう、今いる魔王を排除してこの世界の魔王に成り代わるしかない。

 そう思い、世界の成り立ちと魔王という存在と、世界がさだめた魔王の行く末を調べ、推測を交えつつも、どうすれば効率よく私が魔王に返り咲けるか――まあ前の世界では実際魔王になれたわけじゃないので返り咲くというのは正しい表現ではないが――考えた。

 そうして出した結論の元、私は行動を起こした。名実とも魔王になるために。


 ……それだけの、はずだったんだが。


 どうして私が漆黒の勇者で、本来の勇者が白銀の勇者などと呼ばれているのか――この世界の人々の考えることは、よくわからない。





お題:捨てられた魔王 制限時間:15分 で挑戦したもの。

即興小説トレーニングは不使用ですが即興小説なのでこっちに。


名実ともに魔王になりたいだけなのに、何故か勇者としてカウントされちゃって疑問の尽きない魔王様の話です。

そのうち白銀の勇者さんとエンカウントして、何故か一緒に行動することになっちゃったりするんじゃないでしょうか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

Wavebox


↑反応があると軽率に続きを書いたりするかも
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ