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物語の切れ端。  作者: 空月


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ポケットの中のお菓子と彼女。





 俺のポケットにはいつもお菓子が入っている。

 飴だったりチョコレートだったりが多いけど、たまにガムなんかも入ってる。小袋のミニサイズのお菓子もたまに。

 その日の天気と気温と、それから前日の『彼女』の様子。それら全部を混ぜ合わせて何となく判断して、ポケットに入れるお菓子は決まる。


 「はい、どーぞ」と「ありがとー」。そんな程度のやりとりでそのお菓子は俺の手から彼女の手に渡って、そうしてその華奢な身体に吸収される。それを俺は眺めて、彼女は幸せを噛み締めるように笑う。

 それが俺たちの『いつものこと』。これからもきっとずっと、続けていくだろうやりとり。


 餌付けでもしてるみたいだね、と誰かが言った。お菓子をやって何か得があるのかと、いつかに怪訝そうに尋ねられた。

 その場では何と答えたんだったか詳しく覚えてはいないけど、多分当たり障りなく答えたんだった気がする。



 実際のところはといえば。

 餌付けをしているんだろうなぁと思うし、勿論得しているに決まっている。


 燃費の悪い彼女はとても食に素直だ。お菓子は大好きだし、甘いものは愛していると言ってはばからない。

 そんな彼女の、空腹を甘いものが満たす瞬間の笑顔の9割方を独占している自覚がある。顔を見れば条件反射で笑顔を浮かべてくれるくらいに。


 餌付けをして懐かせて好意を抱かせて。

 そうしてその好意をいつか、愛情に勘違いさせるのが目的で日々せっせとお菓子に投資しているだなんて、この先誰にも言うつもりは、ない。




お題:ちっちゃな投資 制限時間:15分 で挑戦したもの。

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↑反応があると軽率に続きを書いたりするかも
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