前へ目次 次へ 9/37 ふたりの下心 花桃は庭師が高貴な主人に思いを寄せながら主人の庭に育てたのが起源で、1本の木に複数の色が咲くのは庭師の愛や嫉妬の表れなのです、と君は帰り道に語った。切ないねと私が言うと、安心したように微笑んだ。本当は作り話だと知っているけど、格好つけるその様は花桃そのものだと思った。騙されとこ。 ----- Day4お題 花桃 花桃の話は創作ですが、梶井基次郎が桜の木の下に死体が埋まっていると書いたように、花桃の木の下にも何か眠っているといいなって思います。