表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
細工とほそぼそ冒険者  作者: げんあん
9/9

いろいろありつつほそぼそと

宿に帰る前にギルドと《新風亭》に寄った。

果物の風味が濃い方の果実水を頼んで一休みする。

冒険者が続いて来ている。


今日は商人市場(マーケット)で買い物だった。

人出は家族連れやカップルが多くてほほえましくもあり、うらやましくもあり。

祝い事の街の風景だ。

好みの物はなかったので迷ったが結局は安価品となりそうだ。


茶色の耳が見え隠れして、プラムが近づいてきた。

「アケオメ!」

「あけおめ。改めて今年もよろしくな」

「ウン!」


ここのところ獣神アルチェの神殿に関わりっぱなしだったとのこと。

知ってはいたので心配はしてなかった。

そういえば参拝の時に見なかったな。

「めちゃくちゃ大変だった…」「そうか」

「でも稼げた!エヘヘ」

「何か目当てがあるのか?」

「新しい防具が欲しい。軽くて丈夫な奴で臭くなくて…」

「そりゃ探すほうが大変だな」

「ウン。まだ見つかってない」


約束があって、いい防具を手に入れたら一緒に連れて行ってもいいと言ってある。

元のパーティーには言ってないが腕のいい獣人ならすぐに慣れる。

一人の方が稼げるだろうが本人の希望だ。断る理由もない。


「ジャアネ!」「おう」

元気よく尻尾が揺れる。子供に見えるが成人してるし、オレよりは稼いでる。


寝具の価格の説明は素人にはわからない。

寒くなければいいが、持ちも大事だ。もしも失敗だったら依頼の途中で休めないことになる。後日買い直すのは最悪だ。


出費が続くのは経年劣化がいろいろ出ているのだ。仕方がない。

みな持った方だとは思う。


ポテトも頼んでおけばよかった。

大き目の杯が空いたので店を出る。

小腹が空いてきてしまった。


当たれば大金を得られる絵合わせくじは外れた。

大神はもとより、ほかの神々もいなかった。

踊る動物たちの絵が慰めてくれている…。

金貨1枚が神殿の懐に納まった。貯金なんだこれは。


いろいろありつつも、オレ達の冒険者生活は続いていくのだと思う。

そんな年明けだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ