表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

恋する貴女は気が付かない(百合。片想い。先輩後輩)

作者: 飛鳥井 作太


「お腹痛い……」

「食べ過ぎですよ、先輩」

「だって、木戸先輩が作ったものだよぉ? そーりゃ食べるよ」

「本当に木戸先輩が大好きですね」

「……好き。大好き」

「それ、言わないんですか」

「告白ってこと? 言うわけないよ。だって」

 そう言って、あなたは。

「見ているだけで、倖せだもの。話せるだけで、倖せだもの」

 心の底から、倖せそうに微笑んだ。

 頬を染めて、目を眩しげに細めて。

 ああ、何て綺麗な笑顔なんだろうと思った。

 届かない、もの。

「……さようですか」

「あー、小雪ちゃん、呆れてるでしょう」

「呆れてなんか、いませんよ」

 ただ、羨ましいだけです。

 そんなことも言えない私は、ただの臆病者だ。

 見てるだけ、話せるだけでいいだなんて、私は思えない。

 思えないくせに、だからと言って、本当のことは少しも言えないのだ。

「とにかく、この薬飲んで下さい。少しはマシになりますから」

「ありがと、小雪ちゃん。頼りになるね」

「……どうも」


 END.


『先輩の卒業を絶望に想う少女の話』(https://ncode.syosetu.com/n0294ha/)に出て来る主人公を、後輩視点から見たお話でした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ