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新魔王の誕生と経験値

 玉座しか無い大部屋と地上に続く階段。

 少女の目の前には小さな人型モンスターが3体。


「生まれていきなり魔王ですか!?」


 生まれたての新米魔王のロベリアは辺りを見渡してようやく自分の状態に気づいた。


「てか、私もガキだし仲間もガキってやばいでしょ!」


 生まれてすぐに絶望的な状態に陥っている魔王ロベリアはものすごく焦ってしまった。




 この世界は11人の魔王のダンジョンと上中下の様々な千個を超えるダンジョンが存在する。

 人間はこれらを攻略することで大きな恩恵を得るが、逆に魔王は人間を撃退しなければ命はほぼ無い。

 モンスターは魔力が一箇所に集中すると自然に生まれることがある。

 人間側はそれを察知することができるので、おそらくすでにロベリアのダンジョンも見つかっている。

 だから、急がないと生まれてすぐに魔王が死ぬことになるのだ。


 ちなみに、ダンジョンはボスモンスターの魔力の大きさに比例して大きさが変わる。

 生まれたての魔王のダンジョンが大部屋一つだけなのは、まだまだガキで魔力もレベルも大部屋一つ分しかないということだ。





 焦り続けるロベリアに3体の部下が(ひざまず)いた。

 それから1人がロベリアに助言をすることにした。


「ロベリア様!サクはとりあえずリンクでサク達の魔力を使うべきだと思います!」


 焦って近くを行ったり来たりするロベリアはその言葉を聞いて立ち止まった。

 それからバッとサクの方を向いて尋ねた。


「それでどうにかなるの?」


「なります!サク達はこれでも生まれながらの上級のモンスターです!魔王特有のリンクを使えば一時的ですが応急措置くらいにはなります!」


 サクの言葉は力強くて残りの2人の気持ちも乗せてるように感じる。

 そのサクの熱い視線も受けてロベリアは少しだけ落ち着いた。

 そしてサク達に近づくと手を伸ばして言った。


「なら、その魔力を借りるよ」


 その言葉が聞こえると3人とも首を縦に振った。

 それを確認した魔王ロベリアは一時的にリンクして3人の魔力をほとんど自分に流した。

 すると、ダンジョンは大きく揺れて形を即座に変えた。




 揺れが収るとすぐに魔法でステータスを表示した。



 名前:ロベリア

 種族:吸血鬼

 役割:魔王

 階級:最上

 レベル:1

 固有能力:ヴァンパイアボディ、コウモリ化、吸血、ドレインリフレッシュ

 魔王専用魔法:リンク、契約、召喚、ダンジョン管理

 魔法:ステータス表示、暗視



 基本情報はこんなものだ。

 その下に持っているダンジョンの情報が表示されている。



 ダンジョン:レベル1(+3)


 そう表示される下に少し部屋数が増えて複雑になったマップが存在する。

 一時的にだが3人のお陰で少しは人間がここに来るのが遅れそうな状態になった。


 どうにかなったことに安堵したロベリアはホッとしつつ玉座に腰を下ろした。

 そうすると部下達も移動して玉座の前で再度(ひざまず)いた。


 魔王ロベリアはこれから吸血鬼として弱点を回避しつつこいつらと暮らすことになるので仲良くしてやろうと考えた。


「お前らのお陰でどうにかなりそうだ。ありがとう」


「もったいないお言葉です!」


 3人して褒められると同時に顔を伏せてそう言った。

 一致しすぎるその動きにロベリアは笑いそうになったが、それをこらえて3人に尋ねた。


「そういえば3人の名前とか聞いてないね。私は主人だからバレてるんだろうけど、こっちはそっちを知らないよ」


 そう言われて3人は顔を見合わせた。

 それから真ん中のサクを1番手にして自己紹介を始めた。


「サクはサクです。上級の悪魔で地下ダンジョンの魔王たるロベリア様のために生まれました」


 サクは金髪のロリ悪魔でロベリアへの忠誠心が高い。


「僕はクロユリです。上級の化け狐で生まれた時から男の娘として生きるつもりです」


 クロユリは黒髪の美少年で女物の着物を着込んでいる。


「俺はアジサイだ。上級の鬼だが他の同種と違って冷静に働かしてもらう」


 アジサイは青髪のショタで生まれたながらに馬鹿力と刀を使う和風の鬼だ。


 そんな3人の情報を覚えたロベリアは言う。


「ついでに名乗ろう。ロベリア・メルトスター、最上級の吸血鬼にして役割『魔王』を生まれ持つお前達の王だ。ついでに言うと、私は目標としてこのダンジョンを帝国まで育てるつもりだ」


 最後に付け足された目標を3人はしっかりと受け止めた。

 そして、3人の目標も魔王と同じものになった。


「そこまでお手伝いさせていただきます!」


 3人は頭を下げてそう言った。

 魔王ロベリアも部下達の自分への忠誠心、信頼、それらを感じ取って最高の部下達に信頼を寄せることにした。




 ただ、これから先何度も言うがこいつらは生まれたてのガキ達だ。

 ガキ達には最初にすべきことがある。


「ロベリア様!サクは経験値を稼ぐべきだと思います!」


 サクの言う経験値とは経験をすることで得られるボーナスポイントのことだ。

 それを得ることでレベルが上がり、さらに振り分けることで身体能力を上げたり魔法を得たりすることができる。

 そう、まるでゲームのような世界だ。


「それはわかってるけど、経験表ですぐに達成できるのあるかな?」


 ロベリアがそう言うと4人同時にステータスを開いて次のページに回した。

 すると、無数に存在する達成目標が表示された。

 4人とも別々の達成目標があるが、中には被っていてすぐにでも出来そうなのもある。

 例えば、戦闘を行うことやダンジョンの外に出ること、他には食事することなどだ。


 それを見てる途中で部下達は大きすぎる魔力を感じた。

 出してる犯人は戦う気満々のロベリアだ。

 ガキと言えど魔王は魔王だ。戦えばただじゃ済まされない。


「お前達、私のためなら怪我することもいとわないか?」


 魔力を溢れさして顔もよく見えないが、その顔は笑ってるように見える。

 部下三人衆は戦いたくてうずうずしているロベリアのために戦う決意をした。


「ロベリア様、我々も戦えば一気に経験値を得られるでしょう。どうか、サク達を使ってください」


 部下を代表してサクがそう言うとロベリアが玉座から立ち上がって歩き出した。

 部下達の横を通り過ぎて部屋の真ん中に立つと3人に向けて言った。


「振り返ったら戦闘開始だ。一気に経験値を稼いでレベル上げるぞ」


 背中から伝わるオーラに部下達はビビった。

 主のすぐに死んでたまるかと言う執念が部下達の背中にひしひしと伝わってくるのだ。


 部下達はしばらくして振り返った。

 その足音を聞いたロベリアは笑顔で振り返った。


「戦闘開始だ!楽しもう!」


 そこから空気が変わった。

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