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僕のクラスは裁判所  作者: 紺
9/9

END

能と再開した有。

だが、俺達はずっと玩具だった。

13、菊間って誰?


俺は、空木と琴口のおかげで体育館から脱出でき教室に向かっている。

静先生は、前の浅間静になっていると聞いたがまた、自殺でもするのだろうか?

2組が全滅になり犯人が不明。だが、1組の空木、琴口、菊間。海先生、学園長の誰かが犯人なのは分かる。

…………駄目だ。頭の中がごっちゃだ。

自分の脳を無理やり整理させる。

こうゆうのは、能が得意分野なんだけどな……。

ブツブツと内心で呟いていると教室についた。

「血液臭い…」

まだ、あまり時間も経ってないため血液の匂いが教室に残っている。

「有!」

俺に気づいた能は死体から離れ、安心したような顔でいた。

過保護をすぎる。だが、ついさっき泣いていたため目が少し赤い。

「浅間静は?」

俺の問に能は教卓の方に指をさす。

そこには、頭を抱えて泣いている静がいた。

何かをブツブツと呟いている。

俺と能はこの光景を二度見ているが他の生徒は驚いているようだ。

「えっと、本当に静先生…?」

「ありえない…」

乱崎、星矢は理解できないのか先生をじっと見ている。

静先生は、生徒達の目線に気づいたのか真っ青な顔で俺達見る。

「……な、何よ…

     誰なのよ…?貴方達…」

「!?」

俺達の事覚えてない…?

流石に俺も驚いた。能は苦笑している。

「記憶がないみたいなんだよね。操られていたみたい…」

操られていたみたい? 学園長にか?

じゃあ…

「海先生は…?」

浅間静の恋人。海先生の姿が見えない。

静先生がこの状態なら海先生も前の海先生になっていると思っていたが

予想が外れた。

「海先生は、そこだよ」

能は、教卓の近くにあった机の山に指をさすが姿がない。

「………あ」

よく見ると机の山の中にいてロープで縛られていた。

すごい暴れている。警戒心丸出しだ。

俺に気づいた海先生は睨むように俺を見た。

「ーー!ー!」

口を塞がれいるため何を言っているか分からないが

俺に向けていっているようだ。

「海先生すごいよ?静先生のことしか言わないんだよ。」

「何で?」

乱崎は、首を傾げる。まぁわからないだろうな。関係性なんて。

「静先生と海先生恋人同士なんだよ。」

満面の笑顔で言うと俺以外アホづらだった。

「知らなかったな…」

空木は静先生と海先生を見る。

静先生は肩を揺らしビビっていて海先生は睨んでいる。

俺は、ため息をつき海先生の口を塞いでいたタオルを外した。

「え…有?」

能は俺の予想以外の行動に驚いた。

海先生本人も驚いていた。

「海先生。俺と能のこと覚えるか?」

「……………………あぁ」

へぇ。覚えてるんだ。忘れてるかと思ったよ…

「なぁ。俺何してたんだ?」

自分のおかした罪さえ覚えてないとかたち悪いな…

何て、思ったが操られていてはしょうがない…

「海先生は、人を殺してました。」

「……………」

罰の悪そうな顔をして静先生を見た。

どんだけ好きなんだよ…

「静先生もグル。」

「そうか」

海先生は、目を逸らし苦笑していた。

俺は、能の方へ向き能の後ろにいた生徒たちを見た。

「……………あれ?  菊間は?」

菊間が見当たらない。どっか端っこに座りこんでいると思ったがいない。

能はキョロキョロと教室を見渡している。

そして、乱崎の方を向き

「菊間さんって誰?」

「知らないわ。琴口さんは知ってる?」

「知らない…………」

………はぁ?

えっ。どうゆうことだ。入学式から一緒にいたじゃん。

何今更、"菊間さんって誰?"なんて言ってるんだよ。

「ふざけてるのか?」

「いや、本当に知らないけど。」

俺以外の生徒が知らないような顔をしている。

どうなってるんだ………。

俺が混乱していると放送のスイッチが入った。

「フフッ。大変なことになったね!面白いね!

2組全滅!誰がやったんだろうね。それに、皆。」



「記憶失っていくのわからないの?」


「えっ。」

「どうゆうことだ…」

ざわつく生徒達。

記憶を失っていく?

いつから……?

「だから、菊間のこと知らなかったのか?」

俺は、能たちを見る。

何で俺だけ覚えているんだ?

俺だけ……………

「何で、俺だけ覚えているんだ…?」

「君だけじゃないよ。」

後ろで海先生が言った。

「私も」

静先生は泣きやんでいて普通の顔色を取り戻していた。

「思い出した。俺と静自殺したんだよな?」

「…………………!」

沈黙に落ちた教室。思い出した…?

何で急に………


「あーあ。時間切れー」


放送から流れた学園長以外の声。

女の声だった。この声………。


「菊間」

「そうそう。覚えてたんだね。嬉しいな…


なんて言うと思った?」

トーンが下がった声でぶっきらぼうで言い放った菊間。

空気が重くなり変な汗が出てくる。

「はぁ。薬の効果が切れて思い出すなんてタイミング悪すぎるよ。先生たちは。

何故か、冬馬くんだけ薬入りの空気が効かないし……

計画が無茶苦茶。最悪」

「………………菊間さんが静先生たちを生き返らせたの?」

能は放送に向かって睨みつけ、言い放った。

「そうだよ?この計画のためにね。目茶苦茶だけど。

でも、可愛そうだよね。犯人も被害者も。」

「どうゆうことだ……?」

「私の遊びで考えた計画でこんなくだらない殺し合いで死ぬなんて」

遊ばれていた俺達……。

生徒達は、顔を青ざめておかしくなっていた。

座りこんですべて失ったかのように…

「俺達をもてあそぶためにこの学園呼んだのか…」

泣きそうな星矢は放送越しにいる菊間に聞く。

「うん。だから君たちは……」



「私の玩具だよ」


14、絶望した? してない?

菊間の玩具として学園に入学させられ殺し合いさせられた俺達。

生徒たちも精神的にやられている。無意味の死を送った生徒…。

能も狂いかけているか自我を失っていない。

「ねぇねぇ。絶望した?」

楽しそうに放送越しにで発言する菊間。

「操られた俺が言うのもどうかと思うが逆に絶望させたらどうだ?」

黙っていた海先生が思いつきで発言した。

「絶望してない普通の表情で菊間さん会えばいいのよ」

静先生は微笑んだ。子供のように無邪気だった。

「って言っても立ち直りそうなやついるか?」

俺は精神的にやられた生徒たちを見る。

だか、俺が思っていた以上に奴だった。

全員普通の表情だった。

「この表情で菊間に合えばいいんだろう?」

空木さんは少し無理に笑っていた。


そうだな。無理やり笑っていればどうにかなるかもな。

俺は、苦笑して海先生のロープをとき菊間がいる放送室に向かった。


「フフッ。来たんだね。」

わざと俺だけ菊間に会った。俺以外の生徒が絶望して立ち治れない状況だと思わせるために。

放送室では、ぶっ倒れている学園長。

スイッチが切れたような倒れ方。ロボットか……

「やっぱり冬馬くんは絶望しれないんだね。」

満面な笑顔で言う。気色悪い。

俺は、目を合わせず腕を組む。前の俺を演じるように。

「てめぇ何かに絶望するとか…」

俺は鼻で笑いバカにするかのように冷たい目をする。

「フフッ。それもそうだね。よっっと。」

椅子から飛び降り俺に近づく。

距離が5センチくらいだ。近すぎる。

鼻がかすめるくらいだ。

「一緒に遊んでよ。」

「お断りだな。ブス。」

そして、俺以外の生徒達が放送室に入る。

平然とした顔で能は満面の笑顔だ。

「何で…」

菊間は唖然としていた。予想以外すぎて足が支えきれなくなり俺の方に寄り掛かった。

俺は、押し返して能の方へ行き菊間に向き合わせた。

「どうして、絶望しないの…」

真っ青な顔で菊間は口だけ笑う。

「フ、フ、フ……」

笑えてないし………。俺はため息をつく。

呆れるほどメンタルが弱そう。

「なんでなんでなんで、絶望しないの!つまらない!」

「あぁ、俺もつまんない」

菊間は顔を上げ俺を見た。目には光がない。

「こんな遊びつまんない。」

「つまんないつまんない。絶望してよ!絶望して……


なんで絶望しないの!つまんないつまんないつまんない。

みんな死んじゃえばよかったのにねっ!だったら全員絶望したんだよね……

そうだよね。そうだよ!そうすればいいんだ!」

幼い子どものように無茶苦茶な顔で言い聞かせるように必死に強がる菊間。

菊間はフラフラと机においてあったナイフを取り振り回す。

だが、力が入らないのか落とした。

「あ、あ、あ、。そ、そうだ。

冬馬くんと壱原くんなら手伝ってくれるよね!人間嫌いだから!

ね、ね!遊んでくれるよね。

フフフフフフフ。」

狂いだした菊間。誰も、声をかけずに黙る。

冷たい目が菊間に向けられる。

「つまんないから手伝わない。」

能は、口だけ笑っているが目は笑ってない。

空木は、目を合わせずあくびしていた。

乱崎は、髪の毛をいじる。

琴口は、目を閉じ壁に寄りかかる。

星矢は、変なものでも見るかのような目で菊間を見ていた。

みんな、菊間を軽蔑していた。


「なんで私にかまってくれないの?

なんでなんでなんでなんで?

こっち見て。同情してもいいから。ね、ね!

あ、あ、。つまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらないつまらない!

あ、冬馬くんは味方シテクレルよね!

私の、お気に入り玩具だから!

私のお人形になってくれるよね…………

うんうん!同情してくれるよね」

菊間はフラフラと俺にしがみつき抱きつくように服をつかむ。

首に腕を絡ませる。

あー。気持ち悪い。鳥肌が立つ。

「あぁ。同情してやるよ。可哀相。」

棒読みで感情も入れない冷たく言い放つ。

菊間は嬉しそうに笑う。

グイッと顔を近づける。俺の顔を眺めるようだ。

これだから、女嫌いは治らないんだな。

「お人形………。着せ替え人形。

何が良い?タキシード?制服?」

完全に狂っているな………

「なんでもいいぜ?何でも着てやる。」

俺は会話を合わせるように言う正直、半分遊んでいる。

俺は嘲笑った。

「じゃあ。死ね。」

俺は突き放す。菊間は屋上から突き落とされたように倒れ込む。

精神的にやられた菊間は白目をむいて気絶した。


「遊び過ぎだよ。有」

「だな。まぁいいや。」


これで終わった。俺達はおもちゃから開放された…


俺の学園生活は終了した。




15、ENDストーリ


学園の殺人事件など全ての事件が世界中に広まった。

学園の生徒たちが犯人では?なんて疑いもあったが証拠がないため

疑いが晴れた。

菊間は逮捕された。そりゃあそうだ。俺達を遊んで死人まで出したんだから。

「あーあ。学園生活終わっちゃったな。」

能は俺の隣で寝そべって足をバタバタさせている。

何もなくなった気分だ。空っぽになった……感じかな?

「あぁ。平和すぎてむしろ疲れる。」

菊間に抱きつかれた俺は余計女嫌いになった。

女を見ると鳥肌が立つ…

ったく…悪化しやがった。菊間のせいで。

「これからどうしよっかな。楽しいことないかな?有」

「知るか。楽しいことなんてどっかに転がってるだろ」

「えー。全然ないよ。だって仕事ばっかだもん。」

そう。俺達はあのあと警察側の人間になった。

過去みたいになるんじゃないかって思ったがそんなこと一切なかった。

変わってしまったからな。俺達は。


「ねぇねぇ。みんなどうしてると思う?」

「さぁ。仕事してストレス溜めてるんじゃないか?」


「かもね。でも……」






「僕、あんな人間。飽きないから嫌いじゃないよ。」


「……………………俺もだ」

完結しました。

長かったような気がします……

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